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  作者: 外山
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冷たい思い


桐島は凛に、自分が渡部と知り合いである事を話した 恋人同士だという事は伏せて


「へぇ~、姉さんの同級生なんですか」

凛は少し驚きながらも頷きながら言った

「ああ、にしても渡部に妹がいたなんてなぁ~、、、」

桐島は感心しながら言った

「あ、てゆうかさ、姉妹なのになんで違うとこ住んでんの?」

桐島はふと気になった事を訊ねた

「、、、、、」

だが凛はボーっと前を見たまま、特に何も答えなかった

「、、、?」

(、、、あれ?聞こえなかったかな、、、)

「ところで誠哉さんは何故名古屋に?埼玉住みなんですよね?」

凛は不意に質問をぶつけた

(やっぱり聞こえてなかったのか、、、)

「ああ、俺は、、、まあちょっと、、、色々あってな」

桐島は説明しにくかったので笑ってごまかした

「、、、すみません 余計な詮索でしたか?」

「いやいや、んな事ねえよ 俺の方こそあれこれ訊いてごめんな」

「いえ、、、」

凛はそこで少し息をついた



「実は、、、私が今日、家に帰りたくない理由って、それなんですよ」

「え?」

唐突に話し出した凛に、桐島は聞き返した

「嫌いな人が、、、3人も来てるんです」

凛はニコッと笑いながら言った

「え、、、さ、3人、、、?」

桐島の頭にはパッと渡部と渡部の両親が浮かんだ

「はい 法事なので、一応親戚の人達が遠くから来てるんですよ、、、埼玉から」

「、、、い、一応って、、、」

「親戚じゃないようなもんなんですよ?あの人達は、、、一周忌になる祖父とも、血なんて繋がってないらしいですしね 3人とも、、、」

凛の[あの人達]という言葉が桐島の耳に強く残った

「い、、、いや、でもさ、、、家族なんだろ?姉と両親なんじゃ、、、」

「さぁ?ホントに姉と両親なんですかね、、、?私を名古屋に置いて、埼玉に行ったような人達が、、、」

凛の目は冷たく凍りついているようだった

「てゆうか、法事だからってよく来れますよね 親戚中に嫌われて、白い目で見られるだけなのに、、、」

「、、、、、」

凛の言葉に、桐島は何も言えなかった

「まあ今思えば、置いていかれて正解だったと思いますよ」

「な、なんで、、、?」

凛は桐島と目を合わせ、ニッコリ笑って見せた



「だって、、、あんな3人と暮らしてたら、私までどうかしちゃいますから」

「、、、、、」



「、、、あ、駅に着きましたよ?」

凛は笑顔で言った

「え、、、あ、ああ、、、」

桐島は凛の二面性に動揺を隠せなかった


「ここからはその地図の通り、簡単な道なので 今日はどうもありがとうございました」

凛は深々と頭を下げた

「あ、いや、こちらこそ、、、」

桐島は軽く頭を下げ、挨拶した








凛と分かれた桐島は、地図の通りホテルに向かって歩いていた


だが、凛との会話がなかなか頭から離れず、考えてしまっていた


「渡部に妹がいたってのも意外だったけど、、、なんつうか、すごい妹だな、、、ある意味渡部とは真反対な感じだった、、、」

桐島は渡部と凛の姿を並べて思い浮かべてみた

「、、、親戚中の人達から嫌われてるって言ってたな、、、渡部とその両親が、、、なんでだ?」

(渡部が名古屋に来るのを嫌がってたのはそれが理由、、、?)

桐島は今日1日の事を思い返しながら考える

「そもそもなんで嫌われてるんだ?凛ちゃんを名古屋に置いて埼玉に引っ越したから、、、?」

(血が繋がってないとも言ってたな あの3人が、、、じゃあ凛ちゃんは繋がってるのか?でも渡部は、小5の時までここに住んでたっつってた、、、もちろん両親も一緒に、、、)

桐島は考えれば考えるほど訳が分からなくなっていた


「、、、まあいいや 人の家の事情を探るなんて失礼だしな これ以上は干渉しないようにするしかないか」

桐島はそう決め、ホテルに向かう事にした







「うわぁ~、、、すげえな、、、」

ホテルの前に着いた桐島は、建物全体を眺めた


11階建てで、外装はシンプルだが入り口から覗ける内装はかなり豪華に見える


「こんなとこ泊まるの、なんか緊張するな、、、しかも渡部の父親に予約してもらったし、、、」


桐島は緊張をおさえ、平静な表情でホテルに足を踏み入れた





ロビーで受付を済ませた桐島は、2階の部屋に入った

「はぁー、、、部屋ん中まですげえなぁ、、、しかも2人も泊まれるような広い部屋だし、、、すごいな、、、」

桐島は入ってすぐ部屋を見渡した

「トイレとシャワールームまで部屋についてんのか、、、どんな富豪が泊まるんだよ こんなとこ、、、」

上着を脱ぎ、ガラス製のテーブルの上に置く

「時間は、、、14時前か、、、」

桐島はソファーに腰掛けながら時計を見た

「はぁ~、、、なんつうか、、、疲れたな 色々ありすぎて、、、」

桐島はソファーに深くもたれ、気を緩めた









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