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  作者: 外山
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お見舞い



3人は互いに会った経緯を確認しあっていた



「へぇ~、一昨日にそんな事があったのか」

野波佳はクリスマスイブでのデパート→桐島尾行→鈴科孤児院での一件を誰からも聞いていなかった

「野波佳君と愛ちゃんは中学校が同じか、、、よく考えたら当たり前だよね」

渡部は頷きながら納得していた

「焦栄君と歩さんは同じ高校で同じクラスなんですね!」

鈴科も問題なく納得した


「で?なんで鈴科がここにいんだよ?」

野波佳は当初の疑問をぶつけた

「そんなの焦栄君と歩さんと同じだよ?お見舞いというか、様子見に来たの」

「、、、お見舞い、、、?」

渡部は首を傾げながら野波佳を見る

「、、、ん?なんだよお見舞いって?」

野波佳も全くしっくりこなかった

「え?お見舞いで来たんじゃないんですか?」

鈴科は2人の顔を交互に見る

「だから違うっつうの なんだよ?誠哉、どうかしたのか?」

野波佳は妙に心配になってきた

「、、、うん、実はね、誠哉、、、、、」「、、、、、」

「、、、、、」

2人は固唾をのんで鈴科の言葉に耳を寄せた








「ゴホッ!ゴホッ!、、、、、愛、遅いな、、、また変な宗教のヤツが来たのか、、、?」



桐島は布団で横になり、休んでいた




桐島は風邪をひいていた





桐島は親がいない為、中学1年の時からアパートで1人暮らしをしている


アパートの大家が鈴科孤児院と繋がりがあるので中学生でも1人暮らしが出来るのだ

この部屋に入所してから、桐島はアパートの雑用的な事をするバイトをしている

バイトをする代わりに家賃がタダになるという仕組みである


1Kで居間は4畳半、風呂、トイレ付

収納として押し入れが一つ

居間は畳でキッチンはフローリング



居間に小さい円のテーブルがあり、その横に布団をしき、休んでいた




「ゴホッ!、、、ゴホッ!」

(はぁ、、、しんど、、、昨日からちょいちょい鼻水出るなーとは思ってたんだ)


桐島はおでこのおしぼりを敷き直し、息をついた

(、、、昨日、、、か)

桐島は昨日、渡部に告白した事を思い出していた


「、、、、、」

(あいつ、、、困った顔してたな、、、)

桐島は少し、後ろめたい気持ちに襲われていた

(なんであんな事言っちまったんだろ、、、いや、好きなのは、、、事実だけど)

1人で確認し、1人で恥ずかしくなってきていた

(タイミングってもんがあるよな、、、ホント口からついて出たみたいなタイミングで、、、はぁ~あ、次渡部と会う時どんな顔すりゃいいんだろ、、、)

桐島は大きくため息をつき、寝返りをうった


「、、、、、!」

すると桐島の視界に、倒れた写真立てが目に入った

窓際に置いてあった

「、、、、、」

桐島はふとそれを手にとり、写真を見た

「、、、、、なぁ、お前が今の俺見たら、なんて言うんだ、、、?」

桐島はゆっくりと口を開き、その写真に語りかけた

「、、、ヤキモチ妬いてくれるか、、、?応援してくれるか、、、?うじうじすんなって、説教するか、、、?」

そう言い終えると桐島は写真に手をかざし、目を閉じた

「、、、それとも、へったくそな料理作って、俺を元気づけてくれんのか、、、?」

桐島は、ある少女との思い出を頭の中に巡らせた




『マズいって言うなっ!今日のは自信あるんだからねー!ビックリしないでよ!?』

『いつか絶っっっ対!誠哉の料理なんかよりおいしい料理作ってやるんだからっ!』





「、、、、、」

すると、玄関から足音が聞こえてきた

(あ、やっと帰ってきたのか)

桐島は写真を元の場所に伏せたまま置き直した

「愛、遅かったな、、、誰だった?」

桐島はおしぼりを額から外し、壁にもたれた

「誠哉の友達だよ♪」

鈴科は嬉しそうにニヤニヤ笑いながら言った

「友達?」

すると鈴科の後ろから野波佳が顔を出した

「なに風邪ひいてんだよお前!ダッセえなぁ!」

野波佳は笑いながら部屋に入ってくる

「うるせえな!そういや今日は俺が焦栄呼んだんだっけ、、、ていうか愛、友達じゃねえじゃねえか」

「友達だろうが!共に中学不良時代乗り越えた大親友だろ!?」

「ホントうるせえな、、、」

桐島は怪訝な態度で野波佳をあしらう

「もう1人いるよ!ね?」

「え?」

鈴科は玄関の方を手招きした

このアパートはワンルームのくせに生意気にも廊下があり、居間から玄関は見えなかった

「早く来てくださいよ!」

鈴科は玄関にいる人物を無理やり引っ張り出した

「ん?誰だよ?」

桐島は廊下の方を覗き込む

「、、、あ!」

桐島は目を見開いた

「、、、こ、こんにちは」

廊下から顔を出した渡部は気まずそうに挨拶した

「今日は焦栄君と歩さんがお見舞いに来てくれましたー!」

鈴科は嬉しそうに拍手をした


「、、、わ、渡部、、、」

桐島は目を丸くさせ、動揺していた



鈴科のテンションと、本人である桐島のテンションの温度差は半端じゃなく、精神的にも風邪をひきそうな桐島であった








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