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  作者: 外山
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返却

クリスマスの次の日 14時頃






渡部は自宅の部屋で悩んでいた







「、、、桐島君のマフラー、持って帰ってきちゃった、、、」

渡部は綺麗にマフラーをたたみ、机の上に置いていた

「どうしよ、、、学校が始まるまでまだまだあるし、ずっと持ってる訳にもいかないよね、、、」

(でも、、、なあ、、、)

渡部は昨日の桐島の言葉を思い出していた



『、、、俺は、、、渡部の事が好きだ』




「、、、、、」

それを思い出すとまた、渡部の顔は赤くなってきた

(す、好きって、、、えぇ!?桐島君が、、、わ、私を、、、?)

改めて思い出し、渡部は妙な気分になっていた

「どうしよどうしよどうしよ、、、どうしよ、、、」渡部は真っ赤な顔で、目も焦点があっていなかった クッションを抱きしめ、顔をうずめながら呟く

「好き、、、どういう意味で、、、?」

(いやでもどういう意味も何もないよね、、、嘘でこんな事言わないって、、、)

渡部は桐島の言葉と当てはめながら自問自答していた

「か、、、からかってないって、、、」

渡部は口に出すのも恥ずかしそうに、ベッドの上の布団や枕をかき集め、顔をうずめる

「、、、、、」

渡部は布団に顔を突っ込んだまま、落ち着こうとしていた

(でも、、、も、もしかしたら、、、冗談で言っただけかも、、、)

「、、、、、」

渡部はムクっと顔を上げ、桐島のマフラーを睨みつけた

「、、、行こう、、、桐島君のところに、、、」

渡部は決意に満ちた表情でマフラーを紙袋にしまった

「あ、、、そういえば私、桐島君の家知らない、、、」

渡部は根本的な問題に気がついた

(、、、そうだ)

渡部は単純な解決方法を思いついた







プルルルル プルルルル




野波佳の携帯に電話していた


渡部自身は携帯を持っていない為、家の固定電話からかけていた


「はい」

「あ、野波佳君?渡部歩です」

「ん?ああ、渡部か なんで俺の番号知ってんの?」

「うん ごめんね 結構前なんだけど麻癒に教えてもらったの」

「ふーん、で?なんか用か?」

「うん、そうなんだけど、、、」

渡部は電話が繋がってから少し気にかかっている事があった

「ん?なんだよ?」

「野波佳君、いま外にいるの?車の音とか聞こえるけど、、、」

「え?ああ、まあ誠哉の家向かってるからな」

「、、、え?な、なんで?」

渡部は桐島の名を聞くと、変に動揺してしまっていた

「なんでっつうか、、、俺さ、最近原チャ買ったんだよ そしたらアイツが乗せろ乗せろうるさくてな」

「げ、原付?」

「おう まあ免許だけは持ってっから別にいいんだけど」

「な、何もこんな寒い季節じゃなくても、、、」

「だろ?俺も言ったんだけどな 早く乗りたいんだとよ 昨日その原付を買った話をしたら、じゃあ明日乗せろ、って言って来やがった」

「、、、ふふ、そうなんだ」

渡部は、わがままを言ってる桐島を想像すると、無性に笑えてきた

(野波佳君には、、、こんなわがまま言うけど、私は言われた事ないな、、、)

それと同時に、少し寂しい気持ちにもなっていた


「、、、あれ?」

渡部はある事に気づいた

「野波佳君、今原付に乗ってるの?」

「え?ああ、今は降りてるけどな」

「ご、ごめん!電話かけちゃって、、、」

「いいっていいって それより、用はなんだよ?」

野波佳は笑いながら優しく訊ねた

「あ、、、えっと、、、」

渡部は用件を頭の中でまとめた

「、、、き、桐島君の家を、、、教えてほしくて、、、」

「え?」

「い、いやあのね!昨日マフラーを貸してもらったんだけど!間違えて持って帰って来ちゃったの!早く返した方が良いと思ってね!?う、うん、、、」

渡部は慌てて言い訳のような言葉を並べた

「、、、、、」

「、、、、、」

この変な間が、渡部を不安にさせた

「、、、む、無理ならいいん、、、」

「じゃあ一緒に行くか?」

「、、、え?」

渡部の言葉を遮り、野波佳は提案した

「口で説明すんのもめんどくさいしな どうせ俺も向かってるし、その方が早いんじゃねえか?」

「、、、う、うん!野波佳君がいいんなら!」








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