至難
12月25日 クリスマス
時刻は16時頃
桐島達一同はデパートにやってきていた
「みんな遠慮しないでね!今日は全部外山英太のオゴリだから!」
「徒仲よ それはおめーが決める事じゃねえ」
「薫姉さん!モノがいっぱいある!すげー!」
「店内を荒らすな 寿」
皆はガヤガヤと騒がしく喋りながら店内を見て回っていた
「、、、、、」
そんな中、渡部だけは鋭い目つきで桐島の背中を睨んでいた
つい十数分前の事
一同はデパートに向かって歩いていた
「おい誠哉~、さみぃよ~」
野波佳は桐島に寄りかかる
「俺だって寒いっつーの くっつくなよ気持ちわりぃ」
桐島は面倒そうに野波佳を押しのける
「桐島君って温かそうに見えるもんね」
「あ、それなんか分かります」
瞬の言葉に北脇は共感したようで少し嬉しそうに同調する
「なんだよそれ、、、」
桐島はあまり良い気分ではなさそうだ
「でも態度は冷たいわね~」
片岡は小首をかしげ、ニコニコ顔で言った
「、、、ねえねえあゆみ~ん」
安川は小声で渡部を呼んだ
「はい?なんですか真奈美さん」
渡部も小声でこたえ、安川に耳を寄せる
「あゆみんってさ~ あんまりキリシマンと仲良くないの」
「え、、、?なんでですか?」
渡部は少し驚いたように聞き返す
「だってさ~、あゆみんとキリシマンが喋ってるとこ、あんま見た事ないし、、、仲良さげな感じしないからさ」
「そ、そんな事ありませんよ!」
渡部は強い口調で否定した
「ふ~ん、ホントかなぁ?」
安川は疑いの眼差しで首を傾げる
「真奈美さんが見てないだけですよ!めちゃくちゃ仲良いですから!」
「でも実際見たことないし~、よく分かんないよね~」
「じゃあ今からよく見といてくださいよ!仲良いですからね!」
渡部は意地になり、強く言い返した
「そっか!じゃあ観察しとくね!」
安川はニコッと笑顔でこたえた
(簡単に上手くいった~♪)
安川は陰でニヤリと笑った
そして現在
「、、、、、」
渡部はじっと桐島を見る
(普通に声をかけたらいいんだよね、、、うん)
渡部は自分の心の中で再確認し、小さく頷いた
安川の先導で皆は小物売り場に来ていた
女の子向けの髪留めやアクセサリーが置いてある
渡部はふと、一つのアクセサリーが目に入った
(、、、よし!)
渡部は呼吸を整え、そのアクセサリーを手に取った
「ねえきりし、、、」
「桐島ー!どうだ!?似合うか!?」
声をかけようとした渡部と桐島の間に九頭が割り込んできた
「似合ってる訳ねえだろ 女モンじゃねえか」
桐島の耳に渡部の声は入っていなかった
(む、、、九頭君め、、、)
渡部はスネた表情で九頭を睨む
次に渡部はヘアバンドを持った
「こんなのどうかな?きりしまく、、、」
「焦栄!これどっちの方が良いと思う?」
「ん~、麻癒ならどっちも似合うと思うけど、、、こっちの方がいいな!」
「私もそう思ってた~!」
次は渡部との間に野波佳と徒仲というバカップルが割り込んできた
「こんなところでいちゃつかないでくれる?」
北脇はため息まじりに言った
(う、、、また、、、)
渡部は仕方なく次に備えた
渡部は適当に商品を手にとった
「きりしまく、、、」
「ちょっと桐島君!どうにかしてよ!」
瞬は助けを求めるように言った
「なんでですか瞬さん!なんでそんなに嫌なんですか!?」
どうやら瞬は外山にまとわりつかれているようだ
「もう、、、知らねえっすよ、、、」
桐島はめんどうそうに対応する
(く、、、毎回毎回、、、)
だが渡部はまだめげなかった
もうとりあえず渡部は桐島に声をかけた
「きり、、、」
「おい桐島、綾、向こうに行くぞ」
浜は片岡と肩を組み、桐島とも肩を組んできた
「は!?つ、つうか背が低すぎですよ浜さん!肩が合わないです!」
「それは薫ちゃんには禁句よ~」
片岡は笑顔で桐島の首をつねる
「いてて!ちょっ、、、」
桐島はそのまま2人に連れて行かれた
「、、、、、」
渡部は呆然とその様子を見ていた
「、、、はぁ」
(、、、なんでだろ、、、)
渡部は小さくため息をつき、トボトボ桐島についていく
安川はその様子をずっと見ていた
(あっれ~?なんか苦戦してるな~)
どんどん渡部から声をかけさせ、桐島と仲良くさせようという安川の作戦は全く上手くいかなかった




