恋心
「ったく、、、何してんだよお前らは、、、」
桐島は廊下で全員に正座させていた
「いってえな、、、なんで俺だけ殴るんだよ 今日だけで俺ケッコー殴られてんぞ、、、」
外山は殴られた頭を撫でながら呟く
「他の3人はともかく渡部と紗菜まで、、、」
桐島はすっかり呆れた様子だった
「ごめん、、、ちょこっと気になって、、、」
北脇はバツの悪そうな表情をする
「、、、、、」
(ここって、、、孤児院?だよね、、、)
渡部は色々と考えを頭に巡らせていた
(桐島君とここがどういう関係なのかはともかく、、、ここって絶対、桐島君にとって踏み入れられたくない所だよね、、、)
渡部は下を向きながらチラッと上目で桐島の顔を見る
すると桐島と目が合ってしまった
「?」
(うわぁ、、、ダメだよ、絶対怒ってる、、、)
渡部は目をギュッと閉じ、また下を向く
「ねえキリシマン、ここってなんの施設?」
安川は部屋を覗き込みながら言った
子ども達は先ほど桐島と鈴科が買ってきたおもちゃで遊んでいる
「ここ?ここは、親がいないとかなんらかの理由で身寄りのない子どもが集まるとこです 孤児院って言った方が分かりやすいか」
桐島も部屋の中を見た
(、、、あれ、なんだかサバサバしてる、、、)
渡部はもう一度桐島を見る
(怒ってない、、、のかな、、、?)
渡部はまだ半信半疑だった
「そっか、、、多分そんな感じだろうとは思ってたけど、、、」
徒仲が納得したように頷いていると部屋からおばあさんが出てきた
「おやおや、、、どうかしたかい?」
おばあさんは部屋を覗く顔が気になったようだ
「あ、すいません、、、ほら、帰った帰った」
桐島はおばあさんに一言謝り、5人をしっしっと手で払う
「なんだよー」
外山はスネたような言い方をした
「これこれせいちゃん お友達にそんな言い方しちゃダメだよ」
「え、でも、、、」
「みんな 廊下は寒いでしょう 中に入りなさい」
おばあさんは優しい笑顔で皆を手招きした
「はーい!入ります!」
徒仲は勢いよく手を上げ、部屋に入る
「ほほ、元気な子だねぇ」
おばあさんも続いて入った
「、、、仕方ねえな おばあちゃんがそう言うなら、、、」
桐島は渋々ながら許可する事にした
「よーっし!次は隆弥君と広志君が鬼だよ!」
「うん!」
徒仲は子ども達と鬼ごっこをしていた
「麻癒お姉ちゃんを挟めー!」
子ども達は指示を出し合い、徒仲を追いつめていた
「行けぇー!」
子ども達は一気に徒仲に襲いかかる
「、、、ほっ!!」
徒仲は2人を相手にすり抜ける事が出来た
「ああー!また逃げられた!」
「くっそー!」
子ども達は悔しがっている
「ホッホッホッホ!!上には上がいるんだよー!」
徒仲は高笑いをしてみせながらいった
「こうだよ!こう!」
「えぇ?え~っと、、、」
安川は子供からあやとりを教わっていた
「、、、あれぇ?なんで?」
安川は何度やっても上達しなかった
「しょうがないなぁ もう一回やろ!」
「ねえそれなにー?」
「僕もやらせてー!」
子供達は外山のパソコンに群がっていた
「はぁ!?なんだお前ら 近づくんじゃねえ」
外山は子供達を怪訝に扱った
「なになにー?」
「僕これ知ってるよ コンピューターでしょ?」
子供達は更に群がってきていた
「ったく、、、仕方ねえな ゲームぐらいならやらしてやるよ」
外山はカタカタと動かしながら言った
「ふぅ、、、」
(なんだか疲れたなぁ、、、)
渡部は壁にもたれ息をついた
「、、、、、」
すると子供の一人が渡部の元へ駆け寄ってきた
「ん?どうしたの?」
渡部は優しく声をかけた
「、、、お姉ちゃんも、、、遊ぼ、、、」
子供は渡部の服の裾を引っ張る
「お、お姉ちゃん、、、?」
渡部は自分を指しながら言った
「うん」
子供はコクっと頷く
(、、、カ、カワイイーー!)
渡部は目を輝かせながら心の中で叫んだ
「うんうん!遊ぼ遊ぼ!」
渡部は満面の笑みで子供についていった
北脇は鈴科と一緒に皆の様子を見ていた
「みんなすぐ仲良くなってますねー」
「そうみたいね」
2人は端の壁にもたれていた
「そういえば、、、誠哉って学校じゃどんな感じなんですか?」
「え?」
「中学は一緒だったんですけど、1年間だけだし、、、それにちょっと色々ありまして、、、あんまり学校での誠哉って見た事ないんです 小学校の頃からとはまた違うと思いますし」
「う~ん、、、そうね、、、」
北脇は学校での桐島の様子を思い出す
「いつも、、、ダルそうにしてるかな?」
北脇はクスッと笑いながら言った
「はは!じゃああんまり普段と変わらないんですね~!」
鈴科は嬉しそうに笑った
「人見知りだし、学校の話とか全然しないから友達とかいないのかなって思ってました」
「まああんまりペラペラ喋るヤツではないわよね」
「確かにそうですね、、、」
2人は子供とじゃれあっている桐島を見ていた
「えぇー!誠兄!そんなのズルいよー!」
「ズルくねえよ!どんだけ手加減してやってると思ってんだ!」
「じゃあもう一回イチからやろ」
「なんでだよめんどくせーな!」
「、、、、、」
「、、、、、」
2人はボーっとそんな桐島と子供達を眺めていた
「紗菜さんは、、、誠哉の事どう思いますか?」
「え?」
ふと話し始めた鈴科に北脇は反応した
「どう、、、?さぁ、愛ちゃんは?」
どう答えていいか分からず北脇は鈴科に質問を返した
「私は、、、私は好きですよ」
鈴科は子供達と共にいる桐島を眺めながら言った
「、、、え?」
北脇は驚いた表情をしている
「人としても、、、男の人としても、、、私は誠哉が好きなんです、、、」
鈴科は膝を縦に折り曲げ、少し顔を脚にうずめた
「でも、、、はは、、、きっと誠哉は、そんなふうに意識してない、、、私の事、妹ぐらいにしか思ってない、、、当たり前の事なんですけどね、、、」
強がって笑いながら話す鈴科を見て、北脇は辛い気持ちになっていた
「別に、、、良いんですけどね、もう、、、ヘタな事して、この関係が崩れちゃうほうが私は、、、」
鈴科はそこで言葉を止めた
「、、、、、」
北脇は鈴科の気持ちの痛みを全て分かってやれない事が悔しかった
「、、、そうよ、きっとそれでいいのよ」
「え?」
「私達今日、誠哉と愛ちゃんを尾けてたんだけど、、、誠哉のあんな優しい顔見たの、初めてだった」
「、、、、、」
「私達に見せない顔、愛ちゃんに見せてるんだから、、、愛ちゃんはきっと、誠哉の特別な人なんだと思うわよ」
北脇は自分なりに鈴科を励まそうとした
「、、、、、」
鈴科は膝を折り曲げ、両手で足を抱きしめるようにしながら桐島を見た
「、、、ありがとうございます」
鈴科はニコッと笑い、北脇に礼を言った
「ああもー!やってらんねーよ!」
桐島は子供とのゲームをやめ、部屋の外へ逃げ出した
「あー!誠兄待てー!」
子供は桐島を追いかける
「愛!あと頼んだ!」
桐島は子供を鈴科におしつけ、ドアを閉めた
どうやら子供の力では開かないように外に何かを置いたようだ
「、、、もう、仕方ないなぁ!」
鈴科はまた、嬉しそうにしながら立ち上がった
「ば~か!」
鈴科は部屋の外に出た桐島に向かって言い放った
氏名:瞬純
性別:女
年齢:17歳(現在)
身長:158センチ
体重:46キロ
長所:懐が深い
短所:口うるさい面もある
特徴:みんなのお母さん
氏名:安川真奈美
性別:女
年齢:17歳(現在)
身長:166センチ
体重:48キロ
長所:行動的で楽しい事が好き
短所:短絡的にモノを考える
特徴:みんなのお姉さん




