施設
安川達はおそるおそる施設の敷地内に入った
「ねえ、ホントに入っていいとこなの?」
徒仲は周りに注意を払いながら言った
「さぁ、、、でも誠哉が入れたんだから、、、」
北脇は不安げにこたえる
「ここが入り口よね、、、」
安川は建物本体の出入り口を指す
建物の玄関には下駄箱があり中にはスリッパが入っていた
観葉植物も置いてあり、奥へと続く廊下もある
受付のような場所もあった
「中は結構綺麗だな」
1人冷静な外山は施設内を見渡す
すると受付の奥の扉から中年の男が出てきた
「どんなご用件で?」
おっさんは安川達を警戒しながら訊いた
「え、、、ハハハ!いやちょっと見学しにきたんデスヨー!」
安川はあたふたしながら喋る
「見学?なにを?」
「いやーコノ綺麗ナ施設ヲデスネー!ハハ!」
「、、、おたくら、見たところ学生さんだね?」
安川の対応のせいでおっさんはさらに警戒心を強めた
「身分証明出来るモノ、ある?」
「み、身分ですか、、、えっと、、、」
安川がたじろいでいると北脇はスッと前に出た
「これでよろしいでしょうか?生徒手帳なのですが」
北脇は凛とした態度でおっさんに差し出す
(さ、紗菜ちゃんめちゃくちゃ頼りになる~!!)
安川は意味なく外山の頭を叩いた
「ふむふむ、、、南涯高校?」
おっさんは眉をひそめる
「おたくら全員南涯高校?」
「は、はい!」
おっさんの問いに全員頷く
「ほぉ、、、桐島誠哉君って知ってるかい?1年生の」
「し、知ってます!」
渡部は少し前に出てこたえた
「どんな関係?」
「ど、どんなって、、、」
「友達です!はい!」
まごまごしている渡部を押しのけ徒仲がこたえた
「友達?ホントに?」
「友達だっての、、、めんどいおっさんだな、、、」
バシッ!!
安川は外山の頭をしばく
「外山く~ん?」
「す、すいません、、、」
「そうかそうか 誠哉君の友達か なら入っても構わんよ」
おっさんは急に明るい顔になった
「え?」
「いや~、まさか誠哉君がこんなにたくさん友達を呼ぶなんてね~ びっくりするよ」
おっさんは嬉しそうに言った
「私の名前は草津談司だ 長年ここで受付をやってる ささ、そこの廊下へ進みなさい 誠哉君もさっき帰ってきたばかりだ」
安川達は草津の言うとおり廊下を進む事にした
全体的に薄暗く、天井もあまり高くない
途中、トイレがあったり、幼稚園の教室のような部屋がいくつもあったりした
「なんなんだろ、この場所、、、」
徒仲は薄暗い雰囲気を怖がりながら言った
「、、、ん?電気がついてる部屋があるね」
安川は廊下の奥を見ながら言った
「行ってみましょう!」
北脇はぐっと拳を握りしめた
「みんなー!帰ってきたよ!」
女は電気がついてる部屋に入った
「おかえりー!愛姉ちゃん!」
「あ、誠兄もいるー!」
部屋に入った桐島と女を出迎えたのはたくさんの子供達だった
年齢は幼稚園児から小学校低学年ぐらいだった
「おう ただいま」
桐島が部屋の中に入っていくと子供達は桐島に群がってきた
「せいにー!それおもちゃでしょー!?」
「ほしいー!」
「たかるんじゃねえよ!ほら、やるから」
桐島が袋を置くと、子供達はそこに集まっていった
「ちゃんと分けろよー サンタクロースから貰ってきたんだからなー」
桐島はおもちゃに夢中になっている子供達に一応言っておいた
「これもみんなのおもちゃだからね!みんなで遊ぶんだよ??」
女はもう一つのおもちゃの袋を置く
するとそこにも子供達は群がった
「なんなのよここ、、、子供がいっぱいいる、、、」
安川は部屋を覗いていた
バレないように覗くには1人ずつしか覗けなかった
「安川さん!僕も見せてくださいよ!」
「私も!」
外山と徒仲はじれったそうに安川を急かした
「ふぅ~、、、」
長い買い物で疲れた桐島は一息つこうと座った
「、、、、、」
すると子供の1人がじっと桐島を見ている
「ん?これか?」
桐島は持っていた最後の袋を指す
子供は黙って頷いた
「これはな お菓子が入ってるんだ だから晩御飯の後だな」
「、、、、、」
子供は残念そうに指をくわえた
「なにしてるのかな~、、、う~ん」
「ちょっと!そろそろ代わってくださいよ!」
「私も見たいよ~!」
外山と徒仲の2人は、ずっと見ている安川の背中をさすった
「せいちゃん 今日はわざわざありがとうね」
そういって桐島に声をかけたのは70ぐらいのおばあさんだった
「おばあちゃん こんばんは」
桐島は頭を下げて挨拶する
「買い物を手伝ってくれたそうだね いつも悪いねぇ」
「いえ、、、好きでやってるだけですから 鈴科孤児院にはお世話になりましたし」
「、、、せいちゃん 何度も言ってるけど、敬語なんていらないよ?私はせいちゃんのおばあちゃんだからね」
おばあさんの言葉に桐島は嬉しそうに笑った
「、、、物心ついた時に、もうおばあちゃんには敬語を使ってたので、、、こっちの方が気楽みたいです」
「そうかい、、、」
桐島とおばあさんは子供達を眺めた
「せいちゃんが孤児院を出てから、、、もう何年経ったかねぇ、、、」
「中学に入る時からなので、、、3年と9ヶ月ぐらいですね」
「出てからも、、、よく来てくれて悪いねぇ 子供達も喜んでるよ」
「いえそんな、、、ホントに好きでやってるだけなんです 約束した日は絶対に来るって決めてますから」
「そんな事言ってぇ、9月頃、約束したのに来ない日あったじゃん」
桐島とおばあさんの話を聞きつけ、女は会話に入ってきた
「う、、、あれは仕方ねえんだよ 学校の体育祭実行部ってのがあってだな、、、だから電話入れたろ!?」
「でも誠哉、今までそういうの絶対やらなかったじゃん」
女はスネた口調で桐島を責める
「、、、ま、まあそうだけど、、、」
「これこれ愛 あんまりせいちゃんを困らせちゃいけないよ」
たじろぐ桐島を見かねたおばあさんは桐島に助け舟を出した
「分かってるよおばあちゃん!」
女はニコッと笑う
「それより愛、私は愛の方が心配だよ もう愛は中学2年生だよ?この先どうするんだい?」
「おばあちゃん!それなら何度も言ってるでしょ?」
女は立ち上がった
「せっかくおばあちゃんと同じ鈴科って名前貰ったんだもん、、、私はこの鈴科孤児院を継ぐよ 今だって子供達の相手をしてるのは私でしょ?」
女=鈴科愛は決意に満ちた表情をしていた
「愛姉ちゃん!これ分かんない!」
子供は鈴科に助けを求める
「よーっし!私に任せて!」
鈴科はすぐに向かっていった
「、、、はぁ、愛はずっとこの調子でね」
おばあさんは呆れたように息をつく
「そうだったんですか、、、俺がいない間にそんな事を、、、」
桐島は初めて聞いた鈴科の夢に驚いていた
「せいちゃんからもなんとか言ってやってくれないかい?鈴科孤児院は一代で終わらしたいんだよ、、、」
「、、、でも、いいんじゃないですか?」
「え?」
「愛なら、、、合うと思いますよ きっと」
「、、、、、」
2人は鈴科と子供達の様子を見ていた
「愛姉ちゃんありがとー!」
「うんうん 私が今やったの、みんなにも教えとくんだよ?」
「うん!」
「、、、そうかもねぇ」
おばあさんは穏やかな様子で呟いた
「、、、、、」
桐島はおばあさんの様子を見て安心した
バタバタッ!!
すると廊下でなにやら物音がした
「わぁーー!!」
子供達はおばあさんと桐島と鈴科の周りに集まった
「誰だ!!」
桐島は皆より一歩前に出て廊下に注目する
「いてて、、、もうなによあんた達、、、」
「安川さんばっかり見ようとするからじゃないっすか!」
安川達は体勢を崩し、前にコケてしまっていた
「あ、、、あの、ケンカしてる場合じゃないかも、、、」
徒仲は怯えた声色で外山の背中をつつく
「え?」
外山は部屋の方へ顔を上げた
「な~に~を~し・て・ん・だ・よ?お前らは?」
桐島は拳の骨をポキポキならしながら言った
「、、、はっはっは 案ずるな 神は平等だ」
外山は両手を広げ、諭すような口調で言った
氏名:外山英太
性別:男
年齢:16歳(現在)
身長:172センチ
体重:59キロ
長所:賢く、言う事は大概正しい
短所:たまに人を見下した物言いをする
特徴:いつもパソコンを所持している
氏名:北脇紗菜
性別:女
年齢:16歳(現在)
身長:160センチ
体重:50キロ
長所:真面目で曲がった事が嫌い
短所:攻められると弱い
特徴:ポニーテール
氏名:九頭寿
性別:男
年齢:15歳(現在)
身長:169センチ
体重:55キロ
長所:楽観的 体が丈夫
短所:バカ
特徴:やたら前髪が短い




