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  作者: 外山
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13/216

得たモノ

「これが最後だね 誠哉君」

徒仲は桐島から直接カルボナーラを受け取った

「ああ 頼む、、、」

「うん お疲れさま」

徒仲は最後の客に運びにいった

「、、、終わったー!」

桐島は長椅子にドカッと座る

先ほどのカルボナーラで全メニューが売り切れとなった

6時に終わる予定だったが今は4時

予算が利く限り材料を買ったが予想より遥かに早く終わった

浜も桐島と同じように勢いよく長椅子に座り、桐島にもたれる

「私も疲れたぞ、、、」

浜はそのまま眠りについてしまった





最後の客も帰り、メイド喫茶は閉店となった


皆で絨毯や壁紙、テーブルや調理器具などを手分けして片付け始める

(俺も入り口あたり片付けるか、、、)

桐島は長椅子を立とうとした

すると瞬が桐島の肩を押さえ、立たせないようにする

「ダメだって いいから浜先輩と一緒に休んどきなさい」

浜は長椅子で眠っていた

「え?いやいいよ、大丈夫だし、、、」

「今日は桐島君が一番頑張ったんだし、ゆっくりしてなって」

「、、、、、分かりました」

桐島は嬉しそうに少し微笑み、長椅子に深くもたれた






片付けが終わり、皆は教室の一箇所に集まっていた

「よーし、開くぞ、、、」

桐島は皆に確認しながらゆっくりとレジに手をかける

全員、固唾を飲んでそれを見守っていた

桐島は勢いよくレジを開けた

「おー!結構いっぱい入ってんな!」

野波佳は中を見て、驚きながら言った

「このレジちゃんと機能してたんだ!」

安川はレジをじろじろ見る

「頑張った甲斐があったね!さ、分けよ分けよ!」

徒仲は桐島を急かした


桐島は中の金を手にとり、札を数え始めた

「え~っと、、、細かいのは切って、全部で52万4500円だ!」

「お~!すげえなおい!」

外山は桐島の背中を叩く

「俺らは1年6人、2年2人、3年1人、先生1人の10人だから計算も単純だぞ 1人あたり5万2450円だ」

桐島は順に全員に配った

「やっぱり手に取るとやり切った実感がありますね 浜先輩」

「うむ、まあお前らはかわいい服を着て甲高い声で接客して、良いご身分だったようだがな」

浜は冷たく瞬に言い放った

「え、、、」

「私は油や熱気まみれで三角巾などをつけ桐島のペースに必死についていき火傷に気をつけ茹ですぎ焼きすぎに注意し逆に生焼けではないかを確認し汗だくで、、、、、」

浜はぶつぶつと瞬に文句を垂れていた

瞬はひたすらオロオロするばかりだった

「よかった、、、なんとか上手くいった、、、」

桐島はホッと息をつき安心したように言った

(、、、誠哉、、、お前が得たモノは、金だけじゃねえよな)

野波佳は優しい目で桐島を見守った

「なぁみんな、見てみろよ、、、」

桐島は遠い目で窓の方にゆっくりと歩く

「いつもと同じ景色でも、頑張った後はいつもと違って、、、うわっ!」

桐島は何もない場所で滑った

「あ、そこ油こぼれてたぞ」

外山は思い出したように言った

桐島はなんとか窓のフチに手をついた

「あっぶね~、、、ああ~!!!」桐島は窓の外を見て声をあげた 手をついた拍子に金を落としてしまったのだ

「え~と!2万落ちた!くっそ~!俺の金!なんの為に頑張ったと思ってんだよ!カネェ!!俺のオカネェ~!!」

桐島は落とさなかった金をその場に置き、一目散に教室を出た

(いや、、、得たのは金だけだったみてえだな)

野波佳は冷静に思い直した

「もう間に合わんと思うがな」

浜は窓から下を見ながら言った

「、、、、、?」

徒仲はキョロキョロと周りを見渡した

「あれ、、、歩ちゃんは?」







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