手紙―②
かなり間が開きましたね(汗
設定が先走り過ぎた感がありますが、まぁ・・・どうにかなるでしょw
一応ラストまで(頭の中では)出来上がってますし。
あれは夏休みに入る直前の夜だった。よく晴れている夜だったので、僕がいつもの場所――T川の河川敷グラウンドで望遠鏡を出していた時だ。天の川にあるM8干潟星雲とM20三裂星雲を視野に入れようとしていると、年配の男性が近付いて来た。そろそろ熱帯夜が当たり前になろうかというのに、僕にも一目で高価そうだと分かる三つ揃いのスーツを着こなして、今時珍しいステッキを手にしていた。
その男性は僕に気さくに話しかけて来たんだ。
その姿をマジマジと見た僕は少々面食らってしまった。一目で外人だと分かる彫りの深い顔立ち。特徴的な鷲鼻。きっとシルクハットを被って片眼鏡をかければ、アルセーヌ・ルパンの物語に登場してもおかしくないと思える風体だったんだから。しかし、ややぎこちないが、十分に流暢と言える日本語を操っていた事から日本暮らしが長いのか、或いは高い知性を持っているんだろうと思って普通に受け答えしていた。どうも日本語を使って話しかけられると警戒心を抱きにくいのかも知れない。
その人物はセプティマス・ビショップと名乗り、昨年の春にアメリカのマサチューセッツ州ダニッチから移住してきたのだと語った。仕事で十分な成果を出した後は後進に道を譲って、かねてから興味を持っていた日本にやって来たのだそうだ。今はこのS市に多数ある古墳の研究をしているが、きりが付いたらまた古い歴史のある町に行こうと考えているらしかった。
また天文学にも多大な興味を持っているらしく、たまたま夜の散歩に出た所で僕を見かけ関心を持ったらしい。僕もご多分に漏れず同好の士に対してはすぐさま好意を抱くので、望遠鏡を覗かせてあげたり天文学について語り合ったりした。それで分かったんだが、このビショップ氏はとても高い知性があり、実に科学的な思考力と探究心を持っている。
その後も何度か僕がいつもの場所で天体望遠鏡を出している時に出会い、ビショップ氏がここからさほど遠くない場所に住んでいると知り訪れる事となった。
それが僕の運命を変える事になるとも知らず。
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取りあえずコレでアップ。
チョコチョコ書いて行きます。
頭の中ではあと3本ぐらいは出来てるんですが、時間が足りない・・・・。