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14話 

 となれば早速アイのいる所に向かいたいけど……。外の様子見るに、せめてここだけは何とかしないと向かえないよな。

 俺が魔力の発生源だって知られることにリスクが生まれたから、今までみたいに《神子》のフリも戦ってるところをちょっとでも人に見られるのも良くない。


 敵に名乗るみたいなことまでは今までしてこなかったから、敵から俺の情報が漏れることもない。


 今では漠然と軍の人間、ないしは国だけが《神子》という存在に気付いて、でも国民の不安を煽らないため、わざとそれを割り出すような動きや報道がなかった状況から、これを機に《神子》という存在を一般の人たちやメディアが探り始める。


 ヒーローの登場みたいに名乗り上げとかしてこなくて本当に良かった。


「とはいえ余計やりにくくはなったなぁ。……そういえば俺のランクって表示されるのかな?」

『そもそもランクシステムは適応されないので表示されません。レベルの表示もありません』

「なら普通に出歩く分には問題なし、と。とにかく遠距離からそれとなく攻撃しておくか。上級魔法――」

「大丈夫ですか!? もう安心ですよ! このランクBの私が来ましたからね!」


 ……。いや、誰だよ。


 なんか見たことあるような気もしないでもないけど……。

 あれか? モンスターの現れた世界になって急に力を手に入れて世界救っちゃうみたいな物語の主人公か?


 それにしちゃランクBって弱すぎるような……。


 でも今のアイよりは強いし……目の前の地底人とか飛んでる奴らよりかは間違いなく強いんだよな……。


「……これは利用できるかも」


 そもそも地下にいるランクAの地底王?を発生源として見せしめにするにしてもそれを倒した奴って誰だとか、そいつが《神子》なんじゃないか、とか噂が立って身動きがとりにくくなる可能性もあった。


 いっそのことこいつにランクAの地底王とか他全部倒させたことにして……表向きの英雄になってもらおうか。


「食らえ、『電撃掌』!」

「ぐあ! 人間がスキル、だと?」

「おい。こいつなかなか強いぞ。不本意だが一時共闘といかないか?」

「ふっ。お前ら程度が集まったところで俺は時にを電気を身に纏うだけでなく電気そのものになれる。つまりは……」


 地底人たちの攻撃が効かないと。

 それにカウンターで痺れ効果も付与出来たりするのかな?


 ならそのタイミングで怪しまれないように……。


「最上級魔法『黒雷』」

「「ぐぎゃあああぁあぁぁあぁあぁぁあっ!!」」

「え? あれ? 俺、そんな色の雷生み出したりは――」

「あ、あのありがとうございます!お陰で助かりました!凄いですね!あんな風に雷を使えるなんて!」

「え? いやそれほどでも……。それにあ、あの……ははっ!あ、当たり前のことをしただけですよ!」


 地底人たちを遠くから丸焦げにしてやると、案の定その手柄はこの男性のものに。


 ……これもう雷系の魔法ならやりたい放題じゃん。


よし。思いきって見える範囲全部片してからアイのところに向かうか。


「それにしてもまさかこんなことなるなんて……空にはまだ変なのが一杯いるし、さっきの気持ち悪い奴らもどんどん増えて……。見てください多分あれこっちに向かってきてます。私もせめて動画に撮って注意換気くらいしないと」

「そうですね。流石に俺もあの量は……。でも、できる限りのことはしてみま――」

「神話級魔法『天罰』」


 ――ズドン゛!!!!


「……。……。……。……。……。……。はっ?」

「凄い!まさかあれを一瞬で?」

「え?あの……も、勿論ですよ!」

「あなたみたいな方がいればみんな安心です!この動画、サイトにアップロードしてもいいですよね?」

「ええっと……。それで救われる人がいるのなら!」


 ド派手に一掃……めちゃくちゃ気持ちいい。

 申し訳ないけど、今後もこの人は利用させてもらおう。


「なんなら耐性ごとに似たような人がいればもっと助かるけど……。それは贅沢かな」

『は、ははははは、早く来て!もう、駄目!限界――』

『レベルが10010に上がりました。ドラゴニュートのランクがCに上がりました。スキルの選択が可能です』


 流石に待たせ過ぎたし……硬化のスキルとってあげるか。


お読みいただきありがとうございます。

モチベーション維持のためブクマ、評価よろしくお願いします。

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