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本のお陰
さらに読み通りなら、習得したということは使用も出来るはずだ。
…どうすれば使用できる?
そんなことを考えていると、本からまたピコンと音がして「使用しますか?」という文字が現れた。
勿論、ここはyesだ。
「使用してくれ!!」
そう叫ぶと本が勢い良く開き、ページから大量の風が放たれた。
それはガルーダが使っていた先程の超暴風刃よりも遥かに規模が大きく、周りの木々を半径1㎞程地面から根こそぎ吹き飛ばした。
ガルーダもこの風には耐えきれなかったようで、遥か上空へと吹き飛んだ。
…冷静に考えると、近くに街とかあったら壊滅させてしまうような気がするんだが。
…確認してないし、もう無いことを祈ろう。
超暴風刃は暫くすると収まり、上空からは気絶したガルーダが落下してきた。
流石に地面に叩き付けられると痛いだろうと、本に受け止めろっと言ってみると、本が開いてガルーダを受け止めた。
…あんな巨体を受け止められるなんて、わりと言ってみるものだな。
とりあえず、とそっと地面にガルーダを降ろし、気が付くまで待っていることにした。
一応勝利したらしいし。
完全にこの本のお陰だけどね。