プロローグ
プロローグ
目が覚めた、何百回と見慣れた白い天井に白い壁、その白い壁に一つある窓から見える景色は一面青い空と青い海、見れば子供達が自由に砂浜を走っていてその楽しげな声までもが聞こえてきそうだ。
そんな風景を横目にパソコンを弄る男が一人、そんな男がしているのは今人気の『剣と魔法のファンタジア』と言うオンラインゲームである。
男はそんなゲームの中で不人気職業の召喚術師としてプレイしている。
カタカタカタ、、カタカタ
「やっぱりこのレベルでドラゴンに勝って仲間にするのは難しいかな?」
カタカタカタ、カタ
「あっ!あ〜あ、死んじゃったよ。やっぱり一人でドラゴンはキツイな〜」
そう言って男はベッドに身を投げ出す。
「そう言えば、『剣と魔法のファンタジア2』がVRMMORPGとして発売されるんだよな〜。」
男は熱烈な剣と魔法のファンタジアのファンでありゲームの中ではキツネと言う名前でレベルは三百を超えている。
「ふぁ〜あ、ちょっと目も疲れたし眠るとするかな、おやすみなさ〜い。」
そんな声が誰もいない白い部屋にこだましながら男の意識は落ちてゆく。