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ヴァルターは慎重にあたりをうかがった。
銃声は遠く、建物や陰に人の気配はない。
警戒しながら、ゆっくりと呻き声の主に近づく。
顔は蒼白で、唇は乾いている。
血がズボンを濃く染めていた。
ヴァルターはしゃがみ込み、傷の様子を確かめた。
腿の外側に弾痕があり、裏側にも血が滲んでいる。
弾は貫通しているようだが、出血は続いていた。
自分は衛生兵ではない。
だが、このまま放置すれば命取りになる。
それだけは確かだ。
-この場で手当てを試みる →P.12
-とりあえず安全そうな場所に運ぶ →P.13




