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灰の街を越えて *AI執筆  作者: gramgram


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76/131

p70

ヴァルターの視線の先に、小さな物資置き場がある。

扉は開いたままで、中には医官用の装備らしきものが雑然と積まれている。

慌ただしい空気の中、注意を払う者はいないようだ。


ヴァルターは、声を潜めて言った。

「関係者に化けて、死体の搬出票を奪うのは?」


フリンツが眉を寄せる。

「書類の形式にもよるが……署名以外に特殊な印章が要る場合はどうする?」

「それも奪うか、医者を脅すか」

フリンツは一瞬だけ考え込んだが、やがて決意を込めてうなずく。


二人は物置の扉へと駆け寄った。


フリンツが着ていた外套を脱ぎ捨てる間、ヴァルターは棚から先ほど軍医が身に

着けていた、赤紫の縁取りの外套を引き抜く。

凍てついた布の温度を感じる暇もなく、フリンツがそれを素早く引っ掛ける。


ヴァルターは外に目を向けたまま、通路の動きと声に注意を払っていた。

誰かが近づいてくる気配はない。

フリンツがもう一枚の上着に腕を通したその直後。

物置の奥の扉がきしみを立てて開き、両手を擦り合わせながら現れた兵士の視線が、まっすぐ二人に止まる。


兵士が銃に手をかけた瞬間、ヴァルターの指が反応した。

発砲音が低く空気を裂き、兵士は呻きを上げて倒れた。


ほどなく、数人の兵士が部屋に駆け込み、二人を囲むように銃口を向ける。

「拘束しろ!」

命令を合図に、二人は床に押し倒される。


背中に食い込む膝の重さと、腕をねじ上げられる鋭い痛みの中で、ヴァルターは

自分たちを待ちうける、凄惨な尋問の光景を思い描いていた。


END


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