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灰の街を越えて *AI執筆  作者: gramgram


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69/92

p65

窓の向こうに、負傷兵を乗せたトラックの列が見えた。

荷台には毛布にくるまれた兵士たちが横たわり、呻き声が冷たい風に流れていく。

護送の兵士たちは疲れ切った顔で銃を抱え、進んでいる。


「今だ」

フリンツは外套の襟を立て、ヴァルターとともに荷台の影へと身を滑り込ませた。

二人は毛布を引き寄せ、負傷兵の間に紛れ込む。

血と薬品の匂いが鼻を刺し、呻き声に混じって二人の呼吸もかき消された。


誰かが気に留めた様子はなかった。

遠くで鳴り響く砲音をよそに、ただただ後方へ向かおうとする兵士たちの流れに

身を委ね、荷台の揺れに体を沈める。


不意に一人の下士官が荷台をのぞき込んだ。


鋭い目が二人をとらえ、怪訝そうに眉をひそめる。

「Эй, вы двое! Покажите лицо」


「顔を見せろ、と言ってる。しゃべれないふりをしろ」

フリンツは小声で告げ、フードを外して顔を上げる。

額に血の滲んだ包帯を巻いていたが、下士官の視線は鋭さを増した。


「Имя? Подразделение?」

問い詰めるような声に、周囲の兵士たちの視線が集まる。

ヴァルターは外套の内ポケットから奪った軍隊手帳を差し出した。


下士官はそれを受け取り、ページをめくる。

数秒の沈黙ののち、彼の顔に冷たい笑みが浮かんだ。

「 Лю́бовь, да? Милое имя…」


次の瞬間、銃口が二人に向けられた。

兵士たちがざわめき、列は足を止める。


「 Постой! Это недоразумение, мы…」

フリンツの声は最後まで続かなかった。


乾いた銃声が響き、視界が揺れ、地面の冷たさが頬に伝わる。

兵士たちの怒声が遠ざると、やがて闇が覆いかぶさった。


END



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