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灰の街を越えて *AI執筆  作者: gramgram


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55/92

p54

「先に行け。俺が後ろを見ている」

ヴァルターは短く言い、フリンツの背を支えた。


フリンツは血の滲んだ肩を押さえ、頷く。

腕に力が入らず、梯子を掴む動きはぎこちない。

ヴァルターは腰を落とし、全身で彼を押し上げる。

荒い息と、衣服が擦れる音が響く。


蓋が持ち上がり、冷たい外気が通路を抜けた瞬間──

「カラン」と小石が転がり落ちる。


フリンツの足がもつれ、体重がかかった瓦礫が崩れたのだ。

その音に、外の闇が反応した。

金属が引き絞られる鋭い音。

次の刹那、銃声が黎明を裂いた。


フリンツの身体が大きくのけぞり、出口の縁に叩きつけられる。

血が飛び散り、彼の手が虚空を掴む。


ヴァルターは咄嗟に手を伸ばしたが、間に合わなかった。

フリンツは崩れ落ち、通路の床に重く倒れ込む。

外ではソ連兵の足音が近づき、銃のボルトを引く音が重なる。

ヴァルターは後退するしかなかった。

だが、狭い通路に逃げ場はない。


外から金属の硬い音が響いた。

「チン……」と転がる小さな影。

それが何かを理解するより早く、

通路全体が白い閃光に呑み込まれた。


END


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