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ヴァルターは工場地帯を離れ、瓦礫の街路を進んでいた。
雪は降り続け、空は灰色に沈んでいる。
そのとき、砲撃が始まった。
近くの建物が崩れ、破片が空を裂いた。
ヴァルターは反射的に身を伏せ、次の着弾音を待つ。
何発かの砲弾が連続して着弾し、街路は煙と粉塵に包まれた。
息を止め、耳を塞ぎながら、彼は近くの建物へと駆け込んだ。
木製の扉は半ば焼け落ちていたが、内側はまだ形を保っていた。
床の隅に裂け目があり、そこから下へ続く空間が見えた。
ヴァルターは瓦礫を押しのけ、穴の中へ滑り込んだ。
地下室だった。
壁は崩れ、天井の梁が斜めに突き刺さっている。
だが、棚には缶詰と乾パンが残っていた。
奥に手を伸ばし、ウォッカの後ろに置かれた短い筒を取り出す。
布をほどくと、塗装の剥げた発煙筒が現れる。
隅には、家主らしき男の死体が横たわっていた。
顔は煤け、手には鍵束が握られている。
ただの民間人ではない。連絡係か、偵察員か。
ヴァルターは膝をつき、死体の肩に手をかけた。
擦り切れた支給の外套を脱ぎ、引き剥がしたコートに袖を通すと、埃と血の匂いが立ちのぼる。少し大きいが、動きに支障はない。
外ではまだ砲音が続いていた。
すぐに移動すべきか。
あるいはこの家を、もう少し調べるべきか。
- 物資を持って外へ出る →P.5
- 家の中をさらに調べてみる →P.6




