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灰の街を越えて *AI執筆  作者: gramgram


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20/92

p20

ヴァルターは上り坂の通路を選んだ。

足元の傾斜は緩やかだが、滑りやすい。

壁の内側に手を添えながら、慎重に進む。

電灯の光が、濡れたコンクリートに鈍く反射していた。


数分も進まないうちに、通路の空気が変わった。

湿気が薄れ、代わりに埃っぽい匂いが鼻をつく。

天井はさらに低くなり、配管の間をかいくぐるようにして進まねばならない。

時折、頭上から水滴が落ち、肩を打った。


やがて、前方に瓦礫の山が現れた。

通路の一部が崩落している。

鉄骨がねじれ、コンクリートの破片が積み重なっていた。

その奥から、かすかな呻き声が聞こえた。


ヴァルターは身を低くし、慎重に近づいた。

瓦礫の隙間に、人影があった。

煤にまみれた顔。片膝を立てて座り込み、肩で息をしている。


その手が、反射的に銃をこちらに向けた。

ヴァルターも即座に銃を構える。

互いに動かず、数秒が過ぎた。


「……誰だ」

かすれた声が闇の中から返ってきた。


「歩兵第305連隊、ヴァルター・グレーベ伍長」

「……情報部(アプヴェーア)のフリンツ・ヴェーバー曹長だ」


銃口がわずかに下がる。ヴァルターも応じて銃を下ろした。


「地下から西へ抜けようとして、このざまだ。怪我は大したことないが……

背嚢が瓦礫の下だ。中に地図がある。手を貸してくれ」


ヴァルターは周囲を見渡し、瓦礫の隙間に手をかけた。

「分かった。すぐに出す」


その言葉にフリンツはわずかに頷いたが、次の瞬間、鋭く手を上げて制した。

口元に指を当て、静かにするよう合図する。


通路の奥から、かすかな足音が響いてきた。

湿った石壁に反響し、複数人の気配が近づいてくる。

低く交わされる声──ロシア語だった。


二人は灯を消し、闇に身を沈めた。

瓦礫の影に潜む緊張が、鼓動の音をさらに大きく感じさせる。


-その場に伏せ、足音が通り過ぎるのを待つ →P.27

-銃を構えて待ち伏せし、先に撃つ →P.22

-自分が囮として、別方向へ走って逃げる →P.24

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