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灰の街を越えて *AI執筆  作者: gramgram


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13/131

p13

この状況では、敵はもちろん、味方も危険だ。

投降を決断した以上、まず周囲の安全を確保した方がいい。


ヴァルターはしゃがみ込み、兵士の体を肩に担ごうとした。

意識のない人間は、想像以上に重い。

力を抜いた四肢がだらりと垂れ、バランスが取れない。

一度体勢を整え、兵士の腕を自分の肩に回し、腰を落として背負い上げた。


兵士はぐったりとしたまま、声ひとつ発さない。

ヴァルターはゆっくりと立ち上がった。

足元の瓦礫を踏まぬよう、慎重に歩き出す。

建物の影を縫い、音を立てずに進む。

目指すのは、最初に潜んでいた地下室だ。

あそこなら、しばらくは隠れられる。


途中、何度か立ち止まり、耳を澄ませた。

銃声は遠く、足音もない。

風が吹き抜け、煙の匂いが鼻を刺す。


地下室のある建物が見えてきた。

あと少し。


そのときだった。

腰のあたりに、何かが沈み込むような感触があった。

痛みは無い。

ただ、異物が体内に入り込んだような、鈍い衝撃。


ヴァルターは一瞬立ち止まり、眉をひそめる。

背筋に冷たいものが走った。


彼は反射的に身をよじり、背中の兵士を放り出した。

兵士の体が地面に転がる。

その拍子に、手からナイフが滑り落ちた。


ヴァルターは自分の腹に手を当てた。

腰の横から腹部にかけて、べったりと濡れている。

手のひらが赤く染まっていた。


迂闊だった。

銃がないことに安心し、油断が過ぎた。


ヴァルターは膝をつき、崩れ落ちた。

視界が傾き、音が遠のいていく。

兵士は動かない。

再び意識を失ったのか、それとも……


何も確かめられないまま、彼は地面に沈んだ。


END



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