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虚と現  作者: 沙羅双樹
33/76

第二王子_8


そんな風に

彼と公爵令嬢はその後、仲良く過ごし

13になって学園に入った



第一王子は表向き、体調を崩すことがなくなったため

成人後、安定したのだろうと無事、立太子できた


その実、まだ

第一王子の病気は完治していないが

逗留してくれる薬師が発見した薬草を研究し

よりよくしてくれたため

今では8割がたの魔力を保持できている



王族は学園に通うのが義務ではないため

13の頃、体調が整ってなかった第一王子は

通わずに済ませた


第二王子である彼も通わないでも良かったのだが

王子妃になるため、学園卒業が必須の公爵令嬢が

一緒に通うことを望んだから、通うことにした


それに、第一王子にも

第一王子自身が学園に通えなかった分、

彼に学園をよく視て、観察してきてほしい、と頼まれた


彼は第一王子の代わりに

学園の運営をしっかり見極めてこようと決意した



始まった学園生活は順調だった


学園は初等科2年、中等科2年、

高等科2年、研究科2年の最大8年在学できる


とはいっても、

初等科は読み書き、計算とマナーに魔力操作といった

通常貴族なら、自宅学習で済ませている範囲のことを学ぶ


そのため、入学試験で一定の基準を満たせば

初等科はスキップできる


だから、貴族で初等科に在学するものは

一部の下級貴族ぐらいで、ほぼいない



そして、中等科を修めれば

家によって違うから一概にいえないが

子爵家までの下級貴族や一部、伯爵家なら嫁げるし

王城以外の職場に勤めることができるため

高等科にいくのは、伯爵家以上の高位貴族がほとんどだ


また、研究科は名の通り、勉学を学ぶ場所ではなく

己が専門として学んでいた学問の研究を行うための場所なので

在学するのは

高等科を修めた中でも極一部の限られた者だけだ


要するに、王城に勤めたり、爵位を継いだり

高位貴族に嫁ぐなら、高等科を修めれば十分とされている



彼も初等科は入学試験でスキップし

中等科と高等科を修めたら、4年で卒業する予定だ


もちろん、それは婚約者である公爵令嬢も一緒で

幼い頃から共に過ごした、幼馴染とも言える学友たちも

彼に倣って、学園生活を過ごしていた



平穏に、婚約者や学友と過ごす時間を楽しみながら

このままずっと続くと信じていた学園生活


それが歪んだのは、いつからだったのか……


今年最後の更新となります


続けて読んでいただいている読者の方に心から感謝を…


ノロノロとでも最後まで完結できるように

来年もがんばろうと思っています


ではでは、よいお年を……

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