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GIGANT MAN  作者: η‘s
魂之目覚編
5/5

相棒

きつい!

やる気が出無い!

でも続きを書きたい!

 「____では,バディは相棒と捉えて良いのだな?」

 私の見つめる視線の先には,例の少女がいる。


 「それは…貴方次第よ」


 少女は挑戦的な目つきで此方を睨む。


 (あたか)も火花が飛び散っているかのような状況に,周囲の生徒は若干引き気味に,かつ生暖かい視線を向ける。


 事の発端は,数時間前に起きた。


 ♦︎♦︎♦︎


 「これからバディを決める」

 「!?」


 担任教師の唐突な宣言にクラスメイトは(どよ)めくが,聴心力で事前に知っていたので,態々驚く事は無い。


 「前提として,先ずお前達は騎士か魔道士になる」


 頷く者や,当たり前の事過ぎて呆れてしまってている者すらいる。


 「だが,何方(どちら)になるにしろ体力,知力,そして特異技巧(ペキュリアスキル)を切磋琢磨してもらう為にバディを組んでもらう」


 特異技巧(ペキュリアスキル)とは,簡単に言うと“特定の個人しか持ち得ない物理法則を逸している力”の事だ。

 しかし,特異技巧(ペキュリアスキル)が強い者は最も強いかというと,実はそうでは無い。

 常軌を逸した力と言えど,それを扱う本人の技量によるものが大きい。

 

 因みに,私の特異技巧(ペキュリアスキル)は,面接で聴心力を利用して“読心術”となっている。


 「それで,バディはどうやって決めるんですか?」


 真面目そうな雰囲気の,黒髪黒眼鏡の黒×2少女が質問をする。


 「これだ」


 教師は無造作に,碧く輝いている球体を教卓から取り出した。


 「これは…?」

 

 黒×2少女は反射的にそう口にする。


 「これはとある魔道具でな…設定した範囲内で最も相性の良い人物を判定してくれる物だ」


 ほう…中々面白い物を作るのだな。


 言い忘れていたが,魔道具という物は文字通り,魔道士が作った道具という意味だ。少々安直な気もするがな。


 「それじゃあ,一号車から順にやれ」


 「「「「はーい」」」」


 それからというもの,判定に歓喜するものや,嫌がる者のオンパレード。

 いつまで経っても静寂の風情の欠片(かけら)すら無い。


 「次,アルストロ」

 

 私の番が来たようだ。


 徐に立ち上がり,教卓までの距離を縮める。


 スッと手を,硝子のようでありながら,水晶のようでもあるその魔道具に手を翳す。

 すると…


 ≪ソノマリ・グラット=フランチェスカ≫


 見間違えだろう。

 そうだろうと信じたい。


 あれだ。あれ。悪質な瞞着劇(ドッキリ)だろう。決して宥和する事は出来ないがな。


 「それじゃあ,クロスはソノマリとバディだ」


 教師 (性別及び年齢不詳)は常に冷静沈着。生徒に無頓着なだけかもしれないが。


 「…?」


 「どうしたの?クロス君」


 隣の席の少女はが不思議そうに声を掛ける。

 名前は忘れた。と言うか聞いていなかった。


 「何故クラスの面々は驚か無いのかと思ってな」


 私と彼女は犬猿の仲なのにだ。

 

 「あー…うん」


 「…何故言葉を濁した?」


 隣の席の少女は複雑そうな顔で返事をする。


 「ご愁傷様」


 「おいそれはどういう___」

 

 「クロス。この後時間空いているかしら?」


 …呼び捨て。きっと距離感が近いのだろう。

 何せ彼女との関わりは全くと言っていい程に無い。


 「…無い…と言ったら?」


 「うっかり(・・・・)貴方の首を掻っ切ってしまうかもしれないわ」


 そうかそうか。これが狂人(サイコパス)というものか。それなら仕様(しょう)がない。


 「すまないが,この後用事が有るのでな。折角(せっかく)のデートのお誘いだが辞退させてもらう」


 これは私が地球で学んだ事だが,一般的に女性は口説き文句を言われると喜ぶらしい。全くもって私には理解出来無いがな。


 「デ,デートって…///」


 ソノマリは顔を赤く染め上げ,私の目を見つめる。

 が,紅潮した顔はすぐにポーカーフェイスにより,跡形も無く消える。


 わざとらしい咳払いをし,いつも通りの口調で会話を続ける。


 その後は教師の計らいでバディ同士の会話をする事になった。


 …斯くして,今に至るという訳だ。


 「それじゃあ,仲良くおしゃべりタイムは終わりだ(自分では格好良いと思っている)」


 自分のネーミングセンスは人一倍優れていると自惚れている教師の宣言で,クラスは直様(すぐさま)静まり返る


 その後は平常通り適当に授業を受け流し,今日と言う日が終わるのを待つのであった。


 ♦︎♦︎♦︎


 「…」


 あれから少し考えてみたが,はっきり言ってこの方法は時間がかかる。

 いっその事テロかクーデターを起こして一気に探す…という紳士さの欠片もない行動を移そうかと思ったが,やめておこう。私の体がやめろと言っている。


 「ではどうしろと…」


 呟きは夕闇にそっと,消えていくのであった。

中々に矛盾している前書きでした。

誤字脱字があったら教えてください。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 学園要素がいいですね!ヒロインの外見とかがすごく想像しやすいです!頑張って執筆してくださいね! [気になる点] PVを確認してみては?小説管理ページの悪石解析というところです。小説を見た人…
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