2.空の下
ようやくルミナスが塔から解放されました。
今日は私にとって最高の一日だった。それは塔から解放されたのだ。別にグランからプロポーズされても嬉しいとは感じなかった。ただお礼として付き合ってもいいかしら?ぐらいな感じだ。
グランが私をお姫様抱っこしながら塔のドアを開けると...
2000年ぶりの空の下にいた。
空気が新鮮でおいしい。あっ!手錠がなくなったから昔のように魔法が使えるわね。このドレスは流行から何年もたってるから着替えようかしら?
「グランおろして。」
私がそう言うと少し不貞腐れたグランが私をおろしてくれた。そうだ、まだお礼を言ってなかったわね。
「ありがとうグラン。今日は私にとって最高の一日になったわ。」
「どういたしまして、私のお姫様。」
「あなたのモノになった記憶はないわ。」
「つれないなぁ」
「そうだ、このドレス古くさいわね。装備変換」
私が魔法を使うとドレスが一気に黒い襟に黒と赤の生地でできたドレス、そして金のチェーンがジャラジャラとついていて吸血鬼のようだ。(まあ吸血鬼なんだけど)
「一気に悪役になったな。そしてここから今後のルミナスの対処はお前はルミナス伯爵として今、王家が新しい騎士団、影を結成しようとしている。影とは暗殺者として影で組織や国に反抗するものを排除するのだ。その団長はお前だ。一人で国、滅ぼせるくらい強いんだろ?」
うわー結構酷い団のリーダーとなるのね。でもニートよりマシだわ。
「えぇ、もちろんよ。分かったわ団長の座は引き受けるわ!」
グランは私の発言を聞いてパァと顔が明るくなる。
「ルミナス、少し気になったんだがお前って寿命があるのか?」
「いやないわね。下級の吸血鬼にはあるけど私のレベルに立ったら不老不死よ。」
ルミナス最強説です。