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プロローグ



私はルミナス・バルディ・クロムエル

月のような銀色のお尻まで伸びた髪。

真っ白肌、深紅の瞳、そして顔立ちが整っていて隣国の美女、可憐な花のような少女、と言ったところか。

2000年前に初代勇者に滅ぼされたクロムエル王国という吸血鬼の国の元王女だ。

2000年前、初代勇者が攻めてきて私は必死に戦った。だが結局は敗北した。

家族は私以外、全員生け捕りにされた。

私は初代勇者でも殺せないほど強かった。だから封印され初代勇者が建国した国、ギルベルトと言う国の王宮の端っこに建ててある真っ黒い塔に閉じ込められこのザマだ。

周りからはこの塔は見えない。勇者以外見えないのだ。初代勇者以降勇者は現れなくなり、存在まで忘れられた。私の日常は窓から王宮を眺める、たったそれだけしかやることはない。私のような上位の吸血鬼は血を吸わなくても生きていけるのだ。だから今まで生きてこられた。私がこの塔から出るには手にかけられてる手錠を外すしかない。だが外せるのは魔王と勇者、その二人だけ。夢のかなただよねー

コツコツコツと足音が聞こえた気がした。

イヤイヤイヤまずここは見えてないから入れないでしょう?

だれ?亡霊?

私が確かいるのは塔の最上部の一つの窓がある部屋の一つ下あたりと言ったところか?


コツコツコツ


いやー近ずいてるー

私が恐る恐るドアの方向を見ると...12歳ぐらいだろうか?漆黒の髪に真っ青な眼をもった少年が入ってきた。まって!コイツ初代勇者にそっくり!ドッペルゲンガーか?いや待てコイツからほんのり勇者の魔力が漂ってるぞ!


「ここはどこだ?このような塔は王宮にはなっかたはずだが...お前は誰だ?黙っていたら侵入者として騎士団に追放するぞ!」


生意気ね。まあなめられても仕方ないか。だって余り力を使わないようように12歳くらいの子供の姿でいるものね。私はオトナだから許してやるわ。ではこちらも質問するか。


「知らないわよ。あなた見た感じ貴族ね?どうやってここに入ったの?人間には見えなかったはずよ?しかも私は連れていくにはこの手錠を外すしかないし、この手錠はズレないから多分無理よ。」


「普通に入れたぞ。王宮から見えて気になってきてみたんだ。お前は誰だ?どうしてここにいる?なぜ手錠を付けている?」


まって!コイツ勇者の子孫ね!だって話してる最中に睨んでくるの同じだもの!まあ子孫に罪はないわね。悪いのは初代勇者よ!質問に答えるか。


「私はルミナス・バルディ・クロムエル。2000年前あなたのご先祖様に潰された国の元王女よ。家族は皆殺しにされ私は力が強かったからご先祖様も殺せなくてこの国に連れてこられてこの塔に幽閉されたの。この塔は勇者とか魔王にしか見えなくて、ここで2000年間暮らしていたわ。この手錠は私が塔から出れないようにする魔道具。勇者と魔王しか解けないというふざけた設定付きの。」


「え?お前いまルミナス・バルディ・クロムエルと言ったな?それは初代勇者様が倒した国じゃないか?」


そうよね。この子あまり反応しないと思ったけどここはまだ子供なのね。


「ふふ。そうよ。まあ話し相手が居なくて寂しいからたまに来てくれてもいいのよ。2000年前のことを教えてあげるわ。」


これは本心。早く手錠を解いてほしいしね。

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