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猫ちゃんの異世界、旅日記。  作者: 椿姫哀翔
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魔の森 2話



(よーし、まずは、なにからしようかな。

そだ、姿見があったから姿を見てみよう。)


インベントリから姿見を出して今の自分の姿をみてみた。


(おー。綺麗な白い毛だー。あ、目が紫色だ。可愛い。いや、綺麗?まあ、どっちでもいっか、ヴィオ様、可愛くて綺麗な姿をありがとう!)


自分の見た目が思ったより可愛かったため、アキは少しテンションが上がった。


(あとは、寝るのにテントを張って、ベッドを出せばいいかな。)


アキは、インベントリからテントを出した。超高性能のテントで、気温、湿度によって中の温度が変わる優れものだった。しかも、ボタン1つで広がるタイプだった。サイズは、成人男性5人が川の字になって寝ても余裕があるほど大きかった。


(うわぁー、……。うん、ヴィオ様は、超過保護に認定しよ!いちいち驚いてたら時間と心臓がいくつあっても足りないや。)


諦めの境地に達したアキは、テントを張り、中にベッドを置いた。


(ダブルベッドだー!すっごいふわふわー!)


ダブルベッドだとアキは思っているが実際は、クイーンサイズである。大きいベッドを見たことがないアキからしてみれば、シングルサイズより大きいのは、ダブルベッドしか知らないため、ダブルベッドだと思っている。

ベッドの上に乗ったアキは、身体が沈み込んでしまいそうなぐらいふわふわなベッドに大興奮し、ぴょんぴょん跳んでみた。


(悪い事してるー。ふふっ、楽しー。ふふふっ。)


前世では出来なかったベッドの上で飛び跳ねる行為を15分ほど楽しんだ。


(ふふっ、満足ー。よし、外に出て魔法の使い方覚えよ。)


テントの外に出て魔法の練習をはじめた。


(まずは、身体の中にある魔力を見つけよ。

マンガとかだと、血液の流れと同じ感じで流れてるんだよね…。猫でも一緒かな。

うーん…………、あ、あった、これかな、なんか暖かいやつ。これを身体中に巡らせて……、よし、なんとかなりそう。

ふう、身体の中の魔力、結構簡単に動かせるな。良かった。)


スキル《魔力操作》を無意識で使っているため、ものの数分で出来るようになったが、基本的には数日から下手したら数ヶ月かかる事もある。


(よし、なにか魔法使ってみよ。なにがいいかな……。そだ、これからご飯作るのにかまどとか薪とか必要だから魔法でやってみよう。

まずは、かまどかな、どうすればいいんだろ…。そだ、歴史の教科書に載ってた土で出来たかまどがあった、それを作ってみればいいか。えっと、形を想像して、土だから、《アース》)


ゴゴゴゴゴ……


(出来た。ちょっと変だけど、私しか使わないからまあ、いいでしょ。)


初めて魔法を使ってみたが、初挑戦にはかなり難しい内容だった。頭の中で考えた形を使ったこともない魔法で作るのは至難の業である。

それをいとも簡単にやってのけたのだ。


(次は、燃やす木とか葉っぱとか集めよ。うーん、風でここまで運べばいいかな…。風だから、《ウィンド》

出来た。水分含んでると燃えにくいから、水分抜く。魔法だとどうすればいいんだろ…?

うーん、わかんないから、魔力練って水分抜けろって思えば出来るかな。)


カラン…


(って、出来た、良かった。)


風を使って周りにある木や葉等を集めるのは簡単だが、詠唱無しで木から水分を抜くのは無理がある。

魔力が多くても簡単には出来ない。アキの想像力が豊かなため出来た到底無謀なことであった。


(よし、かまどに葉っぱを入れて、《ファイア》おー、って、木入れないと。)


ここまでアキは、その場から1歩も動かず魔法だけで火まで付けてしまった。

火が落ち着いてきた為、インベントリから鍋を出し、魔法で水を入れ、野菜を魔法で切り、スープを作った。


(出来たー。結構よく出来てるー。)


結局アキは、最初から最後までその場を動かず魔法だけでスープを作ってしまった。


(お皿ー、お皿ー。スープだから少し深めのがいいよね。よし、これにしよ。)


アキは、インベントリからサラダボウル皿を出しよそった。


(いただきますー。うん、美味し。)


猫になって初めての食事なのに一切躊躇せずに皿に頭を突っ込んで食べ始めた。


(ふう、美味しかった。洗い物したらもう寝よ。なんか疲れた…。)


それもそのはずである。

魔力操作から食後の洗い物まで1時間ほど掛かってるがずっと魔法を使っていたのだから。


(うーん、おやすみなさいー。)


洗い物を終わし、火の処理をしたあと、テントに戻りベッドに乗り眠った。



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