04 お試し
ダンジョン内を少し歩いていると、水餅のような生物に遭遇した。
「キュイキュイ」
可愛らしく泣いてはいるが、これでもモンスターだ。
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名称:スライム
ランク:E
属性:無
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今の俺は『鑑定スキル』を使えないが、一度討伐済みのモンスターは鑑定をしなくても、基本的な情報だけは視認できるようになっている為、特に問題は無い。
さて。普段ならスライムなんぞ瞬殺して終わりだが、今は事情が違う。
まずはスキル『不老不死』を試させてもらうとしよう。
「キュイ! キュイ!」
スライムが鳴くと同時に、スライムが3匹に増えた。
そんなスライムたちが、俺に向かって跳んできた。
だが──
「……」
俺は『不老不死』の力を試す為に、敢えて無抵抗を貫いた。
棒立ちのまま、スライムたちの体当たりを食らい続ける俺。
さぁ『不老不死』の回復、再生力がどの程度のものか、お前たちで試して……
「キュイ!」
「……」
「キュイ! キュイ!」
「……」
「キュイキュイキュイキュイキュイ!」
「……」
恐ろしいほど痛くも痒くもなかった。むしろプニプニしていて心地よいくらいだ。
じれったくなって、思わず裏拳でスライムたちを払ってしまう俺。
だが──
「ぴぎゅらぁっ!!!!」
「あ。しまった」
そこまで力を込めてはいないのだが、スライムたちはいとも簡単に消し飛んでしまった。
残念ながら、スライムたちの攻撃力が低すぎるせいで『不老不死』の力を試せずに終わってしまった。
「仕方無い。ならもう一つのスキルを試すか」
さらに続々と増え続けるスライムたちを前にして、俺はもう一つのスキル名を唱える。
「復讐の剣」
詠唱と同時に、俺の手に黒い大剣が握られる。
これが『復讐の剣』か。少し重たいが、扱えない事は無さそうだ。
「キュイキュイキュイキュイキュ──」
スパァン!
「ぴぎゅらぁっ!!!!」
「よし」
一気に跳んできたスライムたちを、大剣の一振りで真っ二つに斬る。
スライムたち相手じゃ、この剣の切れ味は分からないが、振ってみた感じは想像より悪くはない。
だが『復讐の剣』の真価はこれから発揮される。
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【獲得スキル】
≪液体化≫
体を液体化させる。
ただしダメージは無効化できない。
≪分裂≫
体を分裂させ、分身を作る。
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「なるほど、こういう風に表示されるのか」
目の前に、スライムたちが持っていたであろうスキルが表示される。獲得スキル……という事は、どうやらスキルのコピーには成功したらしい。
しかし『液体化』に『分裂』か。雑魚モンスターのスキルにしては、使い勝手がよさそうだ。
「この調子でどんどんコピーしていくか」
俺はさらに先へと進む事にした。




