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入賞

夏の地区大会では三位になった。

嬉しいけど、やっぱり上には上がいるって現実を突きつけられる。


「はい。賞金です。」


司会者が賞金の5万円をくれる。


5位入賞でスポーツドリンクの粉末パックをもらってる結美に見せる。


離れたところにいるからジェスチャーしか使えない。


けど、どっちかが賞金もらえたら夏休みは二人で旅行に行こうと言っていた。

これでどこに行こうか一人で考えていると、受賞式があっという間に終わる。


昔、こういう大会では主に賞金がもらえなかったけれど、孤児が増えて大学や専門学校に行く人が少なくなったことに対して国からの配慮で賞金が出るようになった。


全国大会レベルになると100万越えすることもあるので、国が今の子供に期待を置いてるがわかる。


絢愛「結美!見て!どこ行こっか!」


結美「絢愛おめでとう!すごくいい走りだった!やっぱ温泉?美人の湯?」


二人で荷物をまとめながら話していると、同じ陸上部の先輩の竜胆りんどう先輩が話しかけて来た。


竜胆「二人とも入賞おめでとう。」


絢愛「あ!竜胆先輩!先輩はぶっちぎり一位でしたね!おめでとうございます!」


結美「ありがとうございます。」


竜胆「この後二人で帰るの?」


絢愛「はい!地元の岩盤浴で桃スムージー飲むんです!」


竜胆「そうなんだ。絢愛、ちょっと結美ちゃん借りていい?今日どうしても話したいことがあってさ。」


パン!と手を前で合わせて拝む先輩。


絢愛「はい!私ここで待ってるから結美行ってきて!」


結美「…。早く桃スムージー飲みたいんだけどな。」


と、結美は文句言いながら先輩に連れてかれた。


いっつもこういう時って、告白なんだよね。


結美は、透き通るような肌で顔も小さくて小さい頃に遊んだリカちゃん人形がそのまま大きくなりましたって感じ。

目は大きいけど、私みたいにギラギラしてなくて見てると落ち着く心休まる目をしてて。

色付きリップなんか塗らなくても血色のいい口をして体の線も細い。

私よりすこし身長は低いけれど、体重は一緒くらい。

おっぱいと筋肉分なんだと思う。


そんな結美はずっとモテモテだったから、こういうのに慣れてきた。

だけど一回も成功してる人いないんだよなー。

結美ってどんな人タイプなんだろー?


私はベンチに寝っ転がりながら、夕日で赤く染まる空を見ていると誰か歩いてくる音がしてきた。


結美「おまたせー。スムージー飲みに行こ。」


絢愛「先輩は?」


結美「帰ったよ。」


絢愛「そっかー。じゃ、岩盤浴へいざ出発!」


先輩ダメだったのかー。

うーん、やっぱり結美の好みがわからない!


帰りに地元の岩盤浴で、のんびりと行きたい旅行先を決める。


結美「川の近くとか、山の近くは危ないよねー。」


絢愛「そうだね!去年も氾濫とか土砂崩れあったもんね。」


結美「やっぱり海?」


絢愛「うん!夏といえば海でしょ!」


結美「じゃあ近場の鎌倉とか?」


絢愛「でも海汚くない?」


結美「飛んで沖縄?」


絢愛「飛ぼっか!お年玉使ってないし!」


結美「じゃ、決定。」


その後はシャワーに入って館内着に着替え、桃のスムージーを飲みながら沖縄の観光したいところを出していき、それを中心に回れるホテルを探した。


結美「ここよくない?ホテルからすぐのとこに海あるんだってしかも1万以下!」


絢愛「ここで決定!」


帰ってそのことを親に報告する。


「いいんじゃない?来年は災救の試験で忙しくなりそうだから思う存分楽しんできて。」


と快くOKしてくれた!


絢愛「ありがとう!サンゴあげるね!」


「楽しみにしてる。」


そして夏休みが来て、すぐに旅行に行く当日になった。


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