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金の偶像
曲がった凶器を持ち続けて
でも
先は丸く誰も刺せない
油のように
そして水素のように
気づかずにいる
もしもし
問いかける先に見える景色は
七つの架け橋
果ても見えない
苦し紛れの金の偶像
人生をそれにかけたとしても
頭の後ろはいつか打つ
その時守ってくれるのは枕
人は世ぞ周りを見んと知らぬのに
そんな風の吹き回しにも流されずに
今は前を向いて走るだけ
類は友を呼び
人としての感情をあらわにし
人は皆それを見て知る
包み隠さず返さんとせん