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餅と冥王星
天秤にかけられた
この餅を
傾けるためには
何をすればいいか
それだけが分かっているのに
方法が見つからない
この光のない中で
見える虚像
ああ
あなたに逢いたい
偶然見えた
その偶像をも
信じていいのかわからない
ひらりと揺れれる
カーテンに
飲み込まれた
そしてむせたかのように空回りする
血液は逆流し
弁も働かず
いつの間にか
冥王星
そんな風になるのが怖くて
人をけなして
色を塗る
ああ
あれには伸びがあるのに
白いあの
殻に包まれた疲れて辛い
ああ痛い