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 今日の投稿はここまでと言ったな?











 あれは嘘だ。


 うわあぁぁぁぁ…(睡眠時間が削れる事への嘆き)

 

 なんつーか最悪の気分だ。

 体の皮をはがされた挙句、肉まで削がれていくんだもんな。

 幸いにもLVが低いから、すぐにHPバーが無くなってくたばれたけど…

 それでも、こう…心が砕け散るような不安定さと、誰かに八つ当たりしたくなるような陰鬱とした気分で心が満たされてる。

 まぁ俺も一応心は大人だし?一々誰かに八つ当たりするような真似だけはしないけど!


 つか…ここどこさ?

 くたばったら街の神殿に戻されるはずだけど…

 ちょっと神々しい感じの白い空間にやってきたな。



『おぉ!選ばれし者よ!やられてしまうとは情けない!』


「あ、ちぃっす!」


『へっ…?』



 何て言うか、ライトなノリになった。

 いや、普通に話していたら呪詛とか吐き出しそうだし…

 ちょっと無礼は許してくれ…


 ってか突如目の前に…総合的に神っぽくないのが出てきたな。

 神々しい後光を纏っていて、大半の人が美しいと認められる程の美貌を兼ね備えてる。

 一つ一つの所作も美しい。

 だけど、な~んか無理してる感じなんだよな。

 まぁ、それはいいや。 



「あ…っと、女神さまですよね?」


『はい、そうです』


「ちっす!自分冒険者のファルマっていいます!どうぞ宜しく!」


『…えっと、知ってるわよ?』



 あ、やべぇ…

 そりゃ神って設定だし知ってるか。

 それに良く分からんが選ばれし者がうんぬんかんぬん言ってたし。



『しかし何だか…元気良いわね?』


「いや~拷問みたいな事されて死んだんで」


『その死因だと、大抵ここに来た時は八つ当たりしてくるわよ?』


「神様に八つ当たりなんて不敬そのものじゃないですか~」


『それもそうね、ふふっ』


「つか、むしろ鬱々としてるよりこんな気分じゃないとやってられないっすよ?」


『それはえっと、あ~…ご苦労様?』


「いやいや、お互い様じゃないっすか~」


『あはは、そうね!』



 こうして会話してると本当に死後ってこんな感じなんだろうか?なんて考えさせられるな…

 まぁ本当の死後だと地獄に直行しそうだがな。

 神様と会話する機会なんて恐らく無いだろう。

 つか受け答えが随分と人っぽいけど…一体どういう事だ?

 最初はAIのNPCだと思っていたけど…段々と怪しくなってきたぞ?

 もしやGM的なお方だろうか。

 そしてもはや先程の丁寧口調の神様設定が跡形もない。



『いや~…本当はもっと畏まった感じで説明をやれって言われてるんだけどね~。

 普段はこんな感じだから慣れないのよ~』


「別にそんな感じで良いっすよ?」


『そう言ってくれるのは助かるわ~。今から仕切り直すのも面倒だったし。』


「あはは」



 やはりこっちが素か。

 こう不思議と台無しって感じはしない。

 あるべき姿に戻ったっていう感じだ。

 これが神様のあるべき姿ってのには思うところがあるけどな。

 まぁ神っても色々と居るし…深く気にしたらダメか。



『あぁ、それで説明する内容なんだけど…』


「はい…」


『一つ、死んだらリスポーン登録した神殿から。

 二つ、それはあなたを選ばれし者として選んだ私の力…って設定。

 本当はシステム的に復活(リスポーン)するだけだから。

 三つ、私はいつでも見守ってるけど、こうしてデス時に姿を見せるのはこれっきり。

 まぁ実際は一々監視なんてプライバシー的にも(怠くて)問題ある(面倒だ)からやってないわ。

 以上の三つよ。』


「簡潔に表すと凄くメタで簡単っすね」


『それを仰々しく長々と語れってんだから…舌が疲れるだけよ!

 これなら美味しいお茶でも飲んで舌でも肥やしてたいわ!』


「えっと、休憩とか無いんすか?」



 運営は思ったよりブラックなのか?

 神様役…月給20万で一回の労働時間27時間…的な?



『いや~?人が来なきゃずっと休憩中よ?

 でもここで寛いでたら駄目だって言うし…

 一々裏方で休憩しに戻って、誰か初めてデスしたらここに呼び出されて…って感じで気持ちが全く休まらないのよね~』


「そりゃ大変っすね」



 一々誰がいつデスするかなんてそりゃ把握しきれないだろうしな。

 勤務時間中の休憩は全くアテになってないって事ね。



『そりゃ周りは知らないけど私はそういう事やってきてるっていうか本職と全く同じ事やらされなきゃならないのっていうかなんでこういう所にAI配置しないのよ絶対にこういう所に配置した方がいいでしょ全く訳分かんないし…』


「ちょ、ストップ!ストップ!」


「え、あぁごめんなさい!」



 小言で良く聞き取れなかったが、なんだか呪詛の様にブツブツと言い始めたので止めに入る。

 本当は逆の立場でデスした時のガス抜きをしたいんだがな…

 目下、止めに入る立場だ。

 そしてその立場はそろそろ辞めたいな。



「苦労してるのは分かったっすけど、それよりもそろそろ…」


『あぁ、リスポーンね?おっけーおっけー』


「なんだか名残惜しい気はするんすけどね」


『あら、私もよ?

 なんだか久々にここでまともに話せたし』


「そうなんすか?」


『そうそう、あなたで三人目ね~

 第一陣、第二陣で一人ずつ、そしてあなたが第三陣でって感じね』


「へぇ~」



 大体新しく始める奴ら毎に一人くらいはいるんだな。



『これで会えないのはちょっと残念だけど、頑張んなさい!』


「はい!頑張ります!」



 返事をするのと同時くらいに、体が光に包まれ始める。

 しばらくしたら景色が神殿の中に代わってるんだろう。

 まぁ何はともあれ、多少ガス抜きも出来たし…リスポーンの説明も受けられたしで良しとしよう。

 ってか…神殿かぁ。

 そういえば俺、立ち寄ったけどリスポーン登録なんてしたっけ?

 してなかったら、一体何処に出るんだ?


 

 きっと、友情出演と書いてクロスオーバーと読む。

 この女神様…一体何者なんだ…(すっとぼけ)

 実際リスポ説明回なんで…別に誰でもいいんですけどね。

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