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唐突だが、戦いがあるからこそ…平和について考える事が出来ると思うんだ。
争いがあればこそ、それが無い時間を平和と呼ぶ意味や、それを有難い物だと感じられる…
痛みを知ることが無ければ、傷の意味は分からないのだ。
やはり表裏一体、それでいて切っても切り離せない関係なのだと…そう思った。
…って何を考えているんだ、俺は?
「ふぅ…」
一息つき、完成間近の作業の手を一度止める。
最近ずっと、戦闘が地獄の様相を呈して来ているからか…?
こう…戦いが終わった後はなんか悟ってると言うか…
時々自分でも意味の分からない事を考えている気がするな。
そうすることでさっさと記憶を忘却の彼方へ持っていく様な心の動きだろうか?
あと、忘却ついでに何か忘れている様な…?
まぁ、いいか。
結局、姉ベルトが連れてきた魔物はどれだけいたっけか?
熊は10匹弱、猿は20ちょっとか?
新顔として、スカウトバードってのも居たな。
木々の影から死角に回って、不意打ちで攻撃してくる嫌な鳥だ。
気配察知でも殆ど反応が無くてなぁ…
エルフの援護がなきゃ、正体も分からずに延々とアイツに削られ続けただろうな。
後は蜂、そりゃあもう沢山いた。
戦いが終わって気が付けば100を越える大量の針…
インベントリに入っていたのにはとても驚いた。
まぁ、驚いたついでに思いついた物を、今作っているのだが…
後はここを結って…完成だ。
さて、鑑定…っと。
・フォレストワスプのモーニングスター レア度3 作成評価6
カテゴリ:棍棒・鞭
威力:98(斬性能:0 突性能:100 打性能:26)
耐久:140/160
特殊能力:攻撃時、一定確率で毒付与
攻撃時、一定確率でスネア効果
鞭コマンド使用時、リーチ補正無効
フォレストワスプの針を針玉に使用したモーニングスター。
カスタムとして、モビングモンキーの棍棒と投石用の石が使われている。
鞭として使用可能だが、しなやかに扱う事は出来ないだろう。
持ち手の部分で殴る事も十分に可能な作りでもある。
うん、中々いい感じじゃないか?
今回のは大量の針をモビングモンキーの持っていた石ころに取り付けて、これまたモビングモンキーのドロップの棍棒と組み合わせた物だ。
それぞれの説明はこんな感じだな。
・モビングロッド レア度3
カテゴリ:棍棒
威力:22(斬性能:0 突性能:0 打性能:100)
耐久:95/100
特殊能力:装備時、スネア発生率上昇
一部攻撃の威力上昇
モビングモンキーがたまに持ち歩いている棍棒。
これを持つモビングモンキーの投げる石は通常より若干痛いらしい。
何の変哲もない棍棒だが、そんなジンクスがある。
尚、これを武器として使っている個体は確認出来ていない。
・スネアストーン レア度3
カテゴリ:投擲武器
威力:10(斬性能:0 突性能:0 打性能:100)
耐久:55/60
特殊能力:命中率補正(微)
命中時、STRに応じた確率でスネア効果
ダメージ低下:90%
不思議な力を持った石ころ。
一部のモンスターが好んでよく使う事が知られている。
ぶつけた対象を殆ど傷つける事なく、その威力を衝撃として伝える力がある。
石の中に含まれる金属成分に、その効果があるようだが…
スネアストーンの方は加工が面倒だったので、土魔法で加工した。
と言うか削るにもまともに削れない上に、割ろうと叩いてもこっちの腕が痺れるだけという…
結局、柔らかくしている最中に蜂の針で針玉状にして…それを紐で棍棒に繋ぎ留めただけだ。
その紐も、姉ベルトのを拘束していたエルフのものだから…
「西の森の素材100%だな」
それを大々的に宣伝していけば、もしかしたら売れるのでは無いだろうか?
そして空前のナチュラル素材武器ブーム的な…?
いや、でも…俺が西の森で色々とやってるってバレるな。
まだ、不特定多数に俺があそこで色々とやってるとバレるのは不味い。
特に森を荒らす奴らに見つかるのは、なぁ…
という訳で、しばらくは手放さずに持っておくことになりそうだな。
この使いそうに無い上に、無駄に威力だけは高い武器を…
幾ら救いのスペードが短剣で、攻撃力が低いからって…なぁ?
素人の作ったレア度3武器に威力で負けるかぁ?
しかし、91と98の数値は見比べてみても変わらない…
おまけに、折角の素材で作った物が使わない武器…?
武器は飾りやおもちゃじゃないんだぞ!
・衝撃石のニードルダーツ レア度3 作成評価5
カテゴリ:投擲武器
威力:15(斬性能:0 突性能:100 打性能:0)
耐久:40/40
特殊能力:命中時、確率で毒Ⅲ付与
命中時、STRに応じた確率でスネア効果
ダメージ低下:50%
クリティカル発生時、追加で25or50ダメージ
森の石と、蜂の針と加工して作ったダーツ。
衝撃石のダーツの先端に針を仕込んだカスタム品。
石の生み出す衝撃が動きを止めつつ毒液を押し出し、対象により多くの毒を盛る。
なるべく三本一セットにして持ち歩こう。
と言うわけでこんなのを残っている素材で作ってみた。
そして今回は3本なんてケチケチせずに、とりあえず6本だ。
出来たものはベルトから下げてるホルダーに留めておいて…
「って多いなぁ」
救いのスペード、石のククリナイフ、エルフの装飾懐剣、そして狼犬バイト&クロウとワスプニードルダーツが3本…
その上でこれを持ち歩こうって言うんだからそりゃあとてもかさばる訳で…
…どうせ今から出歩くのは町中なんだ。
「スペード…いや、エルフの装飾懐剣とダーツだけでいいか」
それ以外の武器は全てインベントリにブチ込む。
空き巣に見向きもされない区画で、盗難防止用の金庫もあるんだから置いていけば…とも考えたが…
インベントリには余裕もあるし、持っておくことにする。
それに、どうせ置いていたら武器を忘れて狩場に行ったりとかしそうだし。
「じゃあ、行くか」
忘れずに、さっさとエルフの案件を済ませに行こうか。
目指すは町長、エルフの騒動に関してどこまで知っているか聞きに行かねばならないのだ。
その為には邸宅…いや、町長だし町の役場にでも行けば良いのか?
でもこの町に役場なんてあっただろうか…?
…一体、町長は何処にいるんだ?




