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取り敢えず復帰します。

 

 さて、再びログインっと。

 ちょっとばかりの休憩を終えて戻ってきた訳だが…

 そのせいかゲーム内の時刻的にはまだ夜明けにもなってない。

 もうちょっと飯くらいのんびり食っても良かったかな?

 まぁでも夜明け前とはいえ、街中だと十分に明かりがあるから何かするには困らないけど…

 街灯は点きっぱなしで部屋の照明とか使い放題だし、町自体に明るさの補正とかあるみたいだし。

 



「取り敢えず内職でもするか…?」



 この時間に店がやってるかとか、防具の更新だとか色々考えてながら、そういえば…で素材があったのを思い出してひとりごちる。

 ほんのついさっきまで、死線を潜ってきてまで得た素材だ。

 …何かに使わないと損だよな?

 とは言っても使いきれる物量でも無いけど。

 蜂の素材なんかは特にそうだ。

 何かに使っても確実に結構な量は売り捌く必要が出てくるだろう。

 値崩れが心配だな。


 しかしそうは言っても現状、素材に製作のLvが追いつけてない様な気がする。

 今の所やった事ったら適当に小型の武器とか作った位だし。

 大まかな設計図とかも頭の中だけで、大体適当に加工してるしなぁ…

 数が少なくてレア度の高い素材の加工は生産職に任せるべきだろうか…?


 ってか気が付けば防具の損耗が酷かったな。

 耐久なんて、もう半分切ってるし。

 それにクローベアに対しては完全に防御力不足だったんだよな…

 何発か掠るだけでもHPを回復しなきゃいけないレベルのダメージだし…

 う~ん…そうなると…だ。




・不気味な甲殻面 レア度4 作成評価7

 カテゴリ:頭装備

 基本防御性能:9

 耐久:160/160


 特殊能力:視界制限(中)

      威圧効果増加(中)

      偽装効果(小)

      隠密状態時 看破した対象に恐怖Ⅰ効果付与



 甲殻をベースに作ったお面を改良したもの。

 恐怖心を呼び覚ます様な凝ったデザインとなっている。

 余程の事がない限り装備するのは避けるべきだろう。

 また顔を覆える大きさで、顔を隠したい時にも便利。





 とか何とか考えている最中に、これだ。

 いつの間にか手元にあったお面を改良してしまっている俺がいた…

 そして何て言うか、完全に悪ふざけだ…これ。

 ってか少しずつだけど手を加える度に、効果が凶悪になっていってないかな?

 その内周囲に呪いでも撒き散らしそうだ。

 それでも視界が制限されるから戦闘には向かないんだけどさ。

 目下、唯の部屋飾りである。

 来客が来た時用に飾っておくか。

 一人しか来ないけどな!



 まぁそんな事は置いておこう。

 取り敢えず、あの防具屋にでも行こう。

 まだ買って数日だが、あそこ(森)で戦っていくならこれじゃ防御力不足だ。

 現状、爪熊相手に一発もまともに貰えないと言う非常にベリーでハードなブートキャンプになってるからな。

 圧倒的に格上だし、しょうがないっちゃあしょうがないけどさ。

 せめてベリーハードからハード位の難易度変更はしたい。



「そういう訳で相談も兼ねて来た訳なんだ。」


「うん、買い替えを勧めるよ!」



 と、笑顔での即答である。

 例のアスティリア防具店についてすぐアスティに聞いてみたのだが…特に迷った様子もなく、買い替えを勧められてしまった。

 と言うかこの時間に店を経営してる事に驚きだけどな。



「ってかもう耐久4割くらいじゃん?流石に早すぎるよ?」



 それに相談も兼ねてカウンターの上に乗せたフォレストワスプアーマーのウインドウを弾く様に弄り、何やら面白いものを見たと言わんばかりの笑みを浮かべつつそう言う。

 やっぱ減りが早いのか、これ。



「君、防御と言うか受け主体の型でも無いだろうし。それにデスペナで減った訳じゃ無いでしょ?これ」


「あぁ、うん。普通に戦ってたらいつの間にか。」


「それ、レベル的には明らかにランク不相応(格上)だね、それ!」


「いやホント、死ぬかと思いながら戦ってたよ!」


「よくまぁ、生き残ったね…」


「自分でもそう思ってる」



 とか話してるアスティがちょっと苦笑いなのは気にしないことにする。



「で、おすすめってあったりする?」


「このランクの鎧がこうも削られるんだと、ちょっと判別がなぁ…」



 どこか困った口調ではあるもののそれでもテキパキと候補を絞って、幾つかの鎧やら防具を試着用にカウンターに乗せていく。

 やっぱ聞いてみた価値はあるな。

 自分で選ぶよりもずっと楽だし、仕事も早いし。

 やっぱこの店良いわ。

 これからも目一杯利用(贔屓に)させてもらおう。

 店長も非常にユニークだしな。



「ちょっと失礼な事考えてない?」


「仕事の出来る有能な女性は綺麗だと思いましたぁ~」



 適当に流しつつ、取り敢えずカウンターに出された防具を一通り確認していく。

 コクローチアーマー、ザリガンプレート、オークレザーアーマーといった鎧に胸当て等の複数パーツからなる青銅、葉紋石シリーズ…

 どれもレア度3、特殊能力も豊富でフォレストワスプアーマーより上の防御力か。



「どれも捨てがたいな…」


「だったら全部買ってくれてもいいんだよ?」


「そりゃ破産するな、うん」


「またまたぁ~お金ならある癖にぃ~」



 さっきまでと打って変わって、この受け答え…

 ささやかな嫌がらせだろうか?

 まぁ、適当に流したからな。



「おすすめはどれ?」


「どれもおすすめだよ~」



 う~ん…ダメだなこりゃ。

 完全にへそ曲げちまった…

 俺にはご機嫌取りのリアルスキルなんてないぞ?



「あ~…悪かったから、機嫌を直してくれ…な?」


「じゃあアレを買うならいいよぉ~」



 そう言って指差したのは、オークレザーアーマーだ。

 甲殻つながりでコクローチやザリガン辺りかと思ってたが、革鎧か。

 動きやすさはどんな感じだろうな?



「じゃ、これで…」



 取り敢えずこれを買ったらまた機嫌を直してくれるだろうし…

 で、言われるがままにオークレザーアーマーを購入しようと…



「その前に素材、見せて!」



 …した瞬間、俺の腕が強く引っ張ぱられる。

 それでよろける様な事はなかったがな。

 取り敢えず声の方向を向くと…何だかすげーちっこい子が居た。

 誰だ?コイツ?



『魔法がある異世界を魔力無しで生きるには』の方も更新しました。


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