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さて、そのあくる日。
昨日の間にせっせと耕地面積を増やした甲斐あって、およそ二倍の面積に畑は広がった。
勿論そこも耕すだけで妥協などしていない。
きちんと肥料まで与えたからな!
…一応、リコリスにはきちんと説明して、納得してもらった事はここに明記しておく。
つーか彼女もそこらへんはノリノリだったし。
品質が良くなる見込みがあるならなんでもやったれって感じで…
そしてその結果がこれ。
畑の大部分にはチーユ草…
広がった畑は…チーユ草のカーペットへと変貌していた。
彼らは所狭しと、地面を覆い隠す悪戯でも仕掛けていると言わんばかりに元気に生え揃っていたのだ。
心なしか彼らはこんな汚れた土地でも輝かしく、高潔に育ってくれたようにも感じる。
おじさん、嬉しいぞぉ…なんてな!
「素晴らしい…素晴らしいですよ!ファルマさん!」
さて、これだけの量ならば…どうか…?
それは目を輝かせながら、今にも小躍りしそうなリコリスを見れば明白だろう。
恐らく収穫量は十分に超えただろうな。
「さて、実際に収穫して品質を確かめてみるか!」
「はい!」
と言う事で手分けしてチーユ草を片っ端から採取していく。
なるべく丁寧に、根っこから抜いていくのだ。
まぁ根っこから抜くのは根も調合で使えるからだな。
さて、そして次の問題としてこれらチーユ草の品質がある。
量よりある意味重要な事だしな。
品質が良くないと良い効果のポーションなんて生まれないし…
低品質ポーションだけなら、他と大差ないしな。
しかしそうは言っても、だ。
今目の前に生え揃っているのはどれも肉厚で、香りも良く、青々しさ満点の緑一色…
見事な役満だ、これには文句のつけようもない。
確実に評価は上だろう。
もはや品質を確認するためでは無く、単に鑑定してみたいから鑑定してみようと思う。
・チーユ草 レア度4 品質評価8
土地により様々な治療効果のある薬草。
殆ど土地を選ばすに育つことでも有名である。
ポーションに加工すると最大限その薬効が引き出され、そのまま食べたらHPが回復する。
豊富な栄養と適度な環境により、素晴らしいと評せるまでの成長を遂げた。
また土壌の特性により逞しいと言える生命力と高潔とも言える精神を得た。
しかし彼らは黙して語る事無く、誰かを救う為のポーションへと加工されるのだろう…
しかしやはりと言うか、どうにも心に来るテキストである。
運営はベジタリアンに恨みでもあるんだろうか?
植物に精神が存在してるって事を主張しすぎだと思う。
まぁ、それはこれからも色々な野菜を育てていけば分かるか。
で、どうやら間違い無くこの土壌で育てると精神を獲得するんだな。
愚者の堅骨…恐るべし!だ。
そしてこの骨はなるべくチーユ草を育てる時だけ使おうと決心する俺であった。
だって、これだけ一々喋らないって分かったし?
彼女の事もあるし、暫くはチーユ草をメインに育てていくのも悪くないかな…




