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 さて、小休止も挟んで再開ログイン。

 近くのそこそこいい宿のベッドからのスタートだ。

 ついさっきはログアウト10分前まで文無し宿無しだったのに、今ではちょっとした小金持ちだ。

 手持ちにはなんと120万もの大金。

 単位通貨は…確かミルスだっけかな?

 120万ミルスが俺の財布を潤しているのだ。


 なんでこんな大金を持っているかと言えば、ズバリ愚者の堅骨のおかげだな。

 あそこで観戦していたプレイヤー達には正体不明のコマンド…カース系の事は正直に話してある。

 まぁ武器の固有コマンドって事はとっくにバレてたらしいが。

 どうやら掲示板で鑑定結果が出回ってたらしい。

 隠し通せるとは微塵も思ってなかったが全く…油断も隙も無い。

 なんて事は置いておいて…


 固有コマンドの呪いはバレていたが、流石にあの戦闘で呪術が取得可能に…なんてものは分かりっこない。

 ここからが金稼ぎの本番だった。

 ホントは金を稼ぐ気自体は無かったんだがな。

 骨を処分したい一心だ。

 ああしてレア度の高いモノを隠して持ち歩いていてもPKの対象にされかねないし。

 ここであるだけ出して金に変えた方が余程良い。


 それで俺はきちんと呪術が取得可能になった経緯を説明した上で、愚者の堅骨をいくつか所有している事を明かした。

 数は240…所持数の殆どだ。

 もうちょっとあったはずだが、デスペナで消えてしまった。

 それでも十分に持って帰ってこれたんじゃないか?


 で、それを一つ5000ミルスという俺にとってはぼったくり価格で販売したのだが…

 察しの通り、すぐに完売だ。

 全員目の色を変えて欲しがってたんで、一人二個までっていう制限を付けたがそれでも完売。

 未知のアビリティと、そして何より対変人(マリー)でああも有効なコマンドに心が惹かれない物が居なかったって事だ。



 つか最初は1000ミルスで売ろうとしていたが、周囲からは安すぎるって事で5000ミルスになったしな。

 この5000ミルスの内訳は…骨の価値が4割、デュエルの観戦料が6割だ。

 何かがおかしいが…気にしたら負けだな。

 つかアイツはどれだけ嫌われてるんだって話よ。


 そして、売れたら即刻ログアウトしに逃げた。

 いつまでも引き止められるのも面倒だし、ログアウトしたかったし。

 防犯と贅沢を兼ねてちょっといい宿に泊まったって訳。






 とまぁこれがログアウトするまでにあった出来事だな。

 要約すると骨売って金作って終わり。

 で、これからどうするかなんだが…

 目下、金を使いたい。

 つかこんな大金、いつまでも持ち歩く勇気は無い。

 俺、小心者だしな。

 怒りに任せてPKを仕掛ける人間が小心者って定義出来れば、だが。


 う~む、お金かぁ…

 取り敢えず街に繰り出して装備を新調しようか。

 どうせ未知の骨素材を売って金稼ぎした初心者がいるって掲示板に流れてるだろうし…

 今か今かと武器屋防具屋が待っているに違いない。



「って未知…!」



 そうそう、未知で思い出した。

 そういえば死に戻る前になんか手に入れてたっけ?

 ちょっと確認…っと



「あぁ、あった」



 アイテムボックスのインベントリ一覧で見つけた、未鑑定の短剣。

 恐らくこれだろうな。

 デスペナでロストしてなかったようだ。

 つか、また未鑑定…今度はどれだけ時間が掛かるんだ?


 だが性能的には恐らく…十分な武器である気もする。

 今か今かと待っている武器屋には悪いが…行くのは防具屋だけになりそうだ。

 いや…そもそも待ってないかも?自意識過剰…?




 

 ちなみにファルマは簡単に攻略Wikiを見ただけでプレイし始めたって設定。

 掲示板の事も、マリーのあだ名も知りませんでした。

 マリーとの出会い辺りは後々詳しく書きたいと思います。


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