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次の日、先生にクラスの席順と名簿が書かれた紙を渡された。
「…みりあ?」
私は、席順の書かれた紙をみて、思わずつぶやいてしまった。
一番窓側の席、前から二列目。
転校する前仲よしだった、吉川みりあ。
同じ学校だったんだ。
すごく嬉しい。
みりあの席に目をやる。
…髪の長い暗い感じの女。
…あの人がみりあ?
ちがう、そんなわけない!
紙に目を戻し、みりあの席を確認する。
…じゃあやっぱりあの人がみりあなの?
「泉さん?どうしたの?」
自問自答を繰り返し教卓から離れない私に、先生が声をかけた。
「あ、いえ…。すみません、なんにもないです。」
とりあえず愛想笑いを浮かべ、私は席に戻った。
そして…
みりあの席に向かった。