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惨事

「一つ、ある! もともと月は、この惑星に到来した殖民船の重力制御装置により移動した。だから──」

「そうか! 殖民船を再起動すれば!」


 表情を明るくした大尉に対し、中佐は首を振った。


「そうはいかん。殖民船──【御舟】──は【御門】の制御下にある。【御門】がこの危機を認識しなければ、どうにもならん」

「どういうことです? なぜ【御門】が認識しなければ、と仰るのです。いったい、【御門】とは、何者なのです?」


 中佐の口調が苦々しいものになった。


「連絡がとれんのだ! 何度もわたしは御所の【御門】に、この状況を伝えるよう要請したのだ。ところが、あの連中【御門】に奏上できるのは公卿の特権と言い張って、連絡をとってくれんのだ! 【御門】については、前任者も首を捻っていたな。ただ一人の意思決定者なのか、あるいは多人数の意思決定機関があるのか、謎だ。しかし、このままでは……」


 大尉は暗い顔で頷いた。


「ええ、大変な惨事カタストロフィになります」


 大尉と中佐は絶望的な視線を交し合っていた。

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