前世の科学知識で無双しようと思ったら、よ、妖精!?【chatGPT利用】
生まれ変わった。赤ん坊として。前世の記憶はそのまま。科学者だった俺は、今度の人生ではその知識を駆使して、チートしてやろうと思っていた。
「火はね、妖精さんが起こしてるのよ」
「お水が氷になるのも、妖精さんのおかげなの」
母のそんな言葉に、俺は心の中でニヤリとした。
——なるほど、科学が遅れている世界。ならば、俺の知識の出番だ。
そう意気込んでいたのに。
いざ実験してみると、火がつくタイミングも、水が凍る条件も、まったく理屈に合わない。
「……妖精、いるんじゃね?」
徐々に俺は、この世界に本当に妖精がいるのではと考え始めた。3歳になったとき、俺は決意した。
——妖精がいるか、確かめよう。
村人たちが妖精に話しかけているような、不思議な言語。俺はそれを記録し、解析した。そして、その言葉で妖精に話しかけてみた。
「妖精さん、聞こえますか?」
風がふわりと吹き、草が揺れた。
——『うん、聞こえてるよ』
いた。本当にいたんだ、妖精さん。
俺はもっと知りたくなった。彼らの姿を見たい。触れたい。
「妖精さん、あなたたちの姿が見えるようにしてください」
そう願うと、夢に不思議な装置の設計図が浮かんだ。木のフレーム、水晶、そして妖精語で描かれた紋様。完成したそれは“妖精眼鏡”と名付けた。
かけると、見えた。無数の小さな光の精たちが、火を灯し、水を凍らせ、風を運んでいた。
俺は妖精語を学び、妖精たちと会話できるようになった。ついには妖精語ネイティブとして、村の人間よりも妖精と話す時間の方が長くなった。
そんなある日、妖精王に呼ばれた。
「このままでは、我らは疲弊しきってしまう」
妖精たちは、この世界の管理者だった。けれど、人間が増えすぎて仕事が追いつかない。過激派は、人間の数を減らすべきだと主張していた。
「お願い、どうにかして」
俺は考えた。そして、ひとつの答えにたどり着いた。
——ロボットを作ろう。
妖精さんの力を借りて、“妖精ロボット”を開発した。妖精の力で動き、魔法を扱う機械の身体を持つ、サポート役だ。
最初、妖精たちは警戒していた。でも、働き者で、何も言わずに黙々と仕事をこなす妖精ロボットたちに、いつしか感情移入するようになった。
「この子、昨日も頑張ってたの」
「今日は代わりに私が働くよ」
いつしか、妖精ロボットと交代で仕事をするようになり、妖精たちは休む時間を手に入れた。
——妖精さんは、笑うようになった。
そして世界も、穏やかにまわり始めた。
「ありがとう、少年よ」
妖精王のその言葉に、俺は静かにうなずいた。
「こちらこそ。もう、誰も無理しなくていいんだ」
——おしまい。
お読みいただきありがとうございました。