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第81話 ワイバーンの群れ

 これは、過去の話である。

 ちょうど2年前くらい前の話だ。

 ヌルがまだ、中尉だった頃のことだ。

 それは、ワイバーンの群れがシーラ帝国に攻め込んで来たという出来事だ。


『戦隊各員に告ぐ!ワイバーンの群れを迎撃せよ!』


 サドラー少佐がアルカディオンを操縦しているアルファ隊、ベータ隊、ガンマ隊に通話越しに命令した。


 それは、ヌル中尉の耳にも聞こえていた。


「はい!ガンマ隊、ヌル・バタリアン。行きます!」


 シーラ帝国にはアルカディオンを保管している倉庫があるのだが、その倉庫は地下に眠ってるのだ。


 そして、ゴゴゴゴゴと唸りを立てて地面からゲートが開いた。

 そのゲートは地下の倉庫と繋がっているらしい。


『警告。警告。警告』


 と、ゲートの近くにあるライトがそう言いながら、チカチカと光り出した。


 そして、ヌルが操縦しているクワガタムシ型のアルカディオンが地面から開いたゲートから少しずつ顔を出した。

 やがて、その機体の全貌が見えてきた。


 クワガタムシ型のアルカディオンは、かなりメタリックだ。色は青色で、ところどころ錆びついている。


 その後、アルファ隊、ベータ隊、ガンマ隊の全ての隊員のアルカディオンが終結した。

 そして、時刻は夜。


 暗いので、全ての隊員が一斉にアルカディオンのライトを灯した。


『これより、ワイバーン殲滅作戦を実行する』


 アルファ隊の大尉、レオニダ・ミコーニが通話越しにそう言った。


『了解』と次々に隊員達が言っていく。

 ヌルもただ『了解』とだけ言った。


 ヌルはアルカディオンのコクピットの中で色々なボタンをポチポチと押していった。

 そして、最後にレバーを前に倒す。


「アルカディオン発進!!」


 ヌルのクワガタムシ型のアルカディオンが前進する。

 それは、ヌルだけでなく、全隊員のアルカディオンもだ。

 全員、一斉に動き出す。


 ワイバーンの群れに向かってズカズカと前進する数体のアルカディオンの姿が月夜を駆け抜ける。


『ワイバーン確認!!』


 リンジーが平原の上空を飛ぶワイバーンを見て言った。


『了解!!』

 全体員がリンジーの発見したワイバーンに注目する。


『砲撃うちます!!』


 リンジーのアルカディオンもヌルと同じクワガタムシ型だ。

 クワガタムシ型のアルカディオンは角と角の間から砲撃をうつことができるのだ。


 キュイイイインとリンジーのアルカディオンが砲撃のチャージを開始した。

 その角の間にエネルギーが集中していく。


『チャージ完了』


 ワイバーンに照準を合わせ、チャージした砲撃をうつ。

 高エネルギーで発射された砲撃はワイバーンに一直線に向かっていく。


 そして、ワイバーンに到達した瞬間、大きな音と光をまき散らし、爆発する。

 威力はレールガンと同じぐらいだ。

 爆風が収まる頃には既にワイバーン、一体の絶命が確認された。


『ワイバーン一体の絶命を確認!!』


 そして、アルカディオンの敵の位置把握をするパネルが急に真っ赤になる。

 この赤い点々はワイバーンの位置を意味している。


 真っ赤に灯ったライトは少なくとも100体を軽く超えている。

 甘く見積もっても300とかそこらだろう。


『ちっ、数が多すぎる!!』


 アルファ隊のレオニダ・ミコーニがそう呟く。


『めげるなぁぁ!!ワイバーン共を駆逐しろぉぉぉぉ!!!』


 レオニダはそう叫びながら、ワイバーンの群れに突っ込んでいく。


『うぉぉぉぉぉ!!!』

 と、それに続いて、全体員がワイバーンに突撃していった。


 ヌルもアルカディオンを操縦して、ワイバーン達を確実に倒していっている。


 しかし、ワイバーンの数があまりにも多すぎる。


『ぐわぁぁぁ!!!』


 と、どんどん発狂しながら通話が乱れていく。

 やがて、数100体のワイバーンによってベータ隊が壊滅に追い込まれてしまった。


『ヌル!やばいよ!ベータ隊が壊滅した!!』


 マディリンが通話でそう叫ぶ。


 しかし、ヌルは冷静に、

「ああ」


 と、言ってアルカディオンに搭載されているブレードでワイバーン達を切り刻んでいく。


 しかし、やがて、アルファ隊も全滅。

 残ったのはガンマ隊だけとなってしまった。


『くっそぉぉぉぉー!!!』


 バナンもワイバーンを次々と倒していく。

 しかし、依然としてワイバーンの数は減らないし、劣勢状態にある。


 そして、ある時、ワイバーンの火炎放射がガンマ隊に直撃した。


 一瞬にして、ヌル達のアルカディオンが丸焦げになってしまった。


『ぐわぁぁぁぁぁ!!』


 サドラー少佐がしていた通信機器からそう言った悲鳴がいくつも聞こえてきた。


「くそっ!!」


 サドラー少佐は目の前にある戦況を把握するためのパネルを思いっきり叩く。

 そして、ワイバーンは着々とシーラ帝国へ向かってくる。


 その後は、早かった。

 ワイバーンによるシーラ帝国の侵略が―――




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