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第52話 気になる対戦カード

「ルーナ!!」


 皇銃夜の声が室内に響いた。

 そして、ルーナもこちらに気づいたらしく笑顔を見せて手を振った。


「ジューヤさん!!アイリスさん!!」


「もう怪我は大丈夫なのか?」


「あーはい。見てたんですね」


「見てた。アイリスと一緒に」


「これは、すいません。フランメンさんにボコボコにされました。けど、もう怪我は完治しました。謎のスナイパーさんにはいつかお礼を言おうと思います」


「そっか」


 ルーナ合流。

 感動の再開を含め、ひとまずルーナに状況説明と、ユキヒメ、フリーデンの事を共有した。


「なるほど。わかりました。つまり、お兄様を倒すということですね」


「そういうことになる」


 銃夜は若干顔をしかめた。

 その表情でルーナな何か感じ取ったのか、

「いえいえ、あんな奴一度地獄を見たほうがいいです」


 意外にもフリューゲルには冷たい態度をとった。

 この2人にはなにか因縁があるらしい。


「では、まずエントリーをしないといけないですね!」


「お、ルーナ。話しが早くて助かるぜ」


「早すぎるでありんす」


「まぁ、早いに越したことない。さ、ジューヤ、ルーナ、フリーデン、ユキヒメ。いってらっしゃい。私は観客席で見ているよ。それと―――」


 と、アイリスはルーナを押しのけ銃夜に接近する。


 アイリスは他のパーティーメンバーにバレないように耳打ちで銃夜に、

「それと、これ」


 と、銃夜に小さなポーションを一つ手渡した。


「ああ、ありがとう。じゃあ行ってくる」


 銃夜達は見送ってくれたアイリスの方を振り返らず背を向け、エントリーへと向かった。


「エントリーお願いします」


 銃夜は手のひらに変な汗を流しながら言った。

 緊張という言葉が彼には似合う。

 すると、エントリーの仕事をも引き受けている受付嬢が一枚の紙と一つのボールペンを持ってきた。


「こちらの用紙にパーティー名、パーティーメンバーとメンバーそれぞれが使う武器を書いてください」


 銃夜は思った。パーティー名という単語が引っかかる。

 そして、ルーナやユキヒメ、フリーデンの方にゆっくり顔を向ける。


「決めてないじゃん」


「適当でいいでありんす」


「適当じゃダメだろ。だって魔王討伐だぞ!英雄として後世に語り継がれるんだぞ!」


 銃夜達がごちゃごちゃやっている時に後ろには大きな列ができていた。

 その列からは、「もう自分が魔王討伐することになっていやがる」や「早くしろよ」といった雑音が聞こえてきた。


「はいはいわかりましたよ」という風に諦めた銃夜はボールペンを走らせた。


 パーティー名『ユキヒメと愉快な仲間たち』


 メンバー

 ∶スメラギ ジューヤ

 ∶ルーナ

 ∶ユキヒメ

 ∶フリーデン


 使用武器

 ∶エターナルライフル

 ∶兵士の剱

 ∶なし

 ∶蠱毒の杖


「え、おい!小僧!パーティー名いますぐ変更じゃ!!」


「だってなんでもいいって言ったのユキヒメだろ?受付嬢さん、これでお願いします」


 受付嬢は苦笑いをしながら、

「え、あー、はい、エントリー完了です。奥へお進みください」


 受付嬢に言われるがまま銃夜達は奥へと進む。

 すると、中はダンジョンと化していた。

 とても不気味なオーラがあっちこっちに漂っている。


「この辺、魔力がだだ漏れじゃないですか!」


 フリーデンが真っ白い服の袖で鼻を覆いながら言った。


 受付嬢に言われた通りどんどん奥へ進んでいく。

 すると、地面と壁が急にグラグラと揺れ出す。


「!?」


 一瞬、驚いたがすぐにその疑いが確信へと変わった。


 その地面や壁は変形し一つの部屋を構築してしまった。

 部屋の真ん中には机が、それを囲うような形で全員分の椅子が設置されている。


 さらに、その部屋は奥に空間があり、リビングのようになっていた。

 カーペットやソファ。冷蔵庫などもあり、最低限ここで生活していけそうな感じだ。


「あ、あそこに本が置いてありますよ」


 ルーナが机の方を指でさす。


「本当だ」とその本を調べることにした。


 銃夜がその本を開くと紙から映像が飛び出す。


「魔法か?」


「そうでありんすな。通信魔法といったとこでありんしょう?」


 すると、その映像からどう見ても偉そうな人が出てきた。


「誰だよ」


 銃夜はそう呟くとすかさずフリーデンが解説をいれる。


「ジューヤさん。ご存知ないんです?この方はヘリルス王国を束ねる王、エンゲル様ですよ」


 そのエンゲル様というやつは真っ白く長いお髭をしていて、王冠を被っている。

 さらに、よく見てみると玉座に座っているのがわかった。


 そして、その映像は続く。


『皆のものよくぞ集まってくれた』


 言葉から察するに他のチームも同時にこれを見ているのだろう。


『私はエーレルト・エンゲル。ヘリルスの王である。この世界は長年魔王の蹂躙を受けてきた。その支配に終止符を打つ。他の国でもない我々ヘリルスがだ。そこで、この国独自で最強パーティーを結成する。わかっているな?それがこの、勇者選抜だ』


「………」


『皆のもの心してかかれっ!!』


 エンゲルの演説が締めに入った。


 そして、そのままの映像でそれぞれのパーティーのリーダーの写真が映し出された。


 どうやら、対戦カードの決定に移るらしい。

 映像からアナウンスが流れる。


『これより、勇者選抜の対戦カードを決めていきます。対戦カードの決定は完全ランダムとなっています』


 映像でそれぞれの写真がシャッフルされる。


『こちらが、対戦カードです』


 映像にはこう映し出された。


 第1試合スメラギ ジューヤvsガイスト

 第2試合トゥインク=シャイナーvsドンナー

 第3試合ネーベルvsシックザール

 第4試合フリューゲルvsルイーゼ


『以上になります。皆様頑張ってください』


 アナウンスはここで終わった。


「俺達は1試合か……」




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