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第42話 フリーデンの攻撃手段

 やってきたのはアドルフが運営する武器屋だ。

 ちなみにアイリスとユキヒメは用がないので今回はお留守番。銃夜とフリーデン2人で来たのだ。


 武器屋の扉を開き、


「よぉー!アドルフー!」


 と、銃夜は言った。


 店の中は男子が喜びそうな武器がずらりとガラスケースに並んでいた。

 武器の種類は剣や斧、弓や杖など色々あったが、やはり、銃は存在しなかった。


 そして、店のカウンターの上にシンボルのような形でアドルフがゾンビ戦のとき使って見せた大きな斧が堂々と飾られていた。


 すると、店の奥の方から、


「いらっしゃい」


 と、アドルフの声がした。

 アドルフはまだ、銃夜の存在に気づいていない。


 しばらくすると、アドルフが店の奥から姿を現す。


「おー!ジューヤじゃねぇかー!久しぶりだな!なんだなんだ!女連れて彼女か?」


 ようやく銃夜の存在を認識した。


「ばっ!ちげぇよ。冒険者仲間だよ」


「誰ですか?このひげオヤジは?」


 フリーデンは銃夜の彼女呼ばわりされたのがしゃくに障ったのか、わざわざアドルフにも聞こえるように言った。


「ひげオヤジたぁーひでぇなお嬢ちゃん。おりゃーアドルフ。見ての通り、武器職人であり武器屋を運営している。で、俺になんのようだジューヤ?」


「用があるのは俺ではなくてこっちの方」


 と、銃夜はフリーデンの方を指す。


「お、嬢ちゃんの方か」


「はい、私、魔法使いなんですが、攻撃力の高い武器を探していまして」


「なるほどな。ちなみに素材とかあるかい?」


「あー素材は俺が出すよ。俺、エターナルライフルしか使わないから素材をどうしようかと思ってた所だったから」


 銃夜はここぞとばかりにイケメンムーブをかます。


 そう言ってアイテムボックスから今までずっと保管していた素材をだした。


【サーペントの皮×3】

【キラーシャークの牙×5】

【キラーシャークの角×1】

【女郎蜘蛛の足×6】


「おお!!なんだこの素材は!?どれもS級品じゃないか!!」


「そうだろそうだろ?これで、フリーデンの武器を作ってほしいんだ。頼むよ」


「よーしちょっとまってろー」


 そう言ってアドルフは店の奥に消えていった。

 しばらくすると、アドルフは戻って来る。

 その手には一本の杖を持っていた。

 その杖は、サーペントの皮をベースにキラーシャークの頭を杖のてっぺんに付け、反対側には女郎蜘蛛の足が付いていた。


 とても、不気味な杖だった。


「初めて使う素材ばかりだったんでちと自信がないな。まだ、試作品ってとこなんだがどうだい?嬢ちゃん試してみるかい?」


「はい!」


 フリーデンはそんな不気味な杖を目の前に元気よく返事をすると、かつて、銃夜がアドルフにエターナルライフルを見せた場所へと移動する。


 ちなみに銃夜の鑑定により、杖の正体が判明した。


【名前】蠱毒の杖

【属性】毒属性

【スキル】猛毒

【攻撃力】+280

【防御力】−78


(毒全振りって感じ。確かに、毒属性持ちのモンスター2匹いたしな)


「じゃあ嬢ちゃんその杖で一発魔法を撃ってみてみろ。違和感があれば調整するぜい」


「はい!」


 フリーデンは杖に意識と魔力を集中させる。


「魔法発動っ!!死の香りデスミスト!!!」


 すると、辺りに紫色の霧が発生した。やがて、飛んでいた鳥が死体の状態で空から落下する。


「うぉぉぉ!!!」


 落ちてきたのは銃夜の目の前、その光景に銃夜は驚愕する。


「そう、これが、蠱毒の杖の能力、魔法、死の香り(デスミスト)どうやら、うまくいったようだな」


 ちなみに死の香り(デスミスト)は上級魔法に値する。


 横からアドルフが腕を組んで歓喜する。

 とても、嬉しそうだ。


「はぁ、これが死の香りデスミスト


「安心しろ、これは魔法発動者には無害だ」


 フリーデンは恐る恐る紫色の霧の中に足を突っ込む。

 どうやら、平気みたいだ。


 しばらくすると、その霧は風に流されてたちまち消えていった。


 そして、アドルフの経営する武器屋に戻る。

 そこで、銃夜はあることを思いついた。


「なぁ、アドルフ。ゴニョゴニョ」


 銃夜は誰にも聞かれないようにこっそり、それこそ、フリーデンにバレないようにアドルフに耳打ちする。


 すると、アドルフの目の色が変わった。

 明らかな輝きを見せた。


「任せろ。ジューヤ俺がその望みを叶えてやる。で、完成期間はいつまでだ?」


「勇者選抜で初お披露目したい。期待してるぜ」


 銃夜はそう言ってエターナルライフルをアドルフに渡した。


 そして、「完成したら教えてくれよ」と言い残し、フリーデンと共に帰還する。


「いいんですか?あんな大事な武器を渡して」


 帰っている途中、フリーデは銃夜にそう言った。


「いいんだよ。パワーアップして戻って来るだろうし、それに、何より俺はアドルフを信頼しているからな」


 その日銃夜は楽しみで眠ることができなかった。


 そして、フリューゲルと決着をつける勇者選抜の日がやってきた。


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