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第38話 女郎蜘蛛その➁

 銃夜は作戦を変更し、ユキヒメを助けようとする。

 まず、エターナルライフル(アサルトライフル)で様子見。


 ドドドドドドと女郎蜘蛛の巣に向かって乱射する。


 しかし、糸はびくともしない。


「意外と硬い」


 フリーデンが、火魔法で糸を燃やす作戦にでた。


「フレアっ!!」


 すると、糸の表面は黒く焦げるだけで、完全に切断することはできなかった。


「もう、エクスプロージョンを撃つしか……」


 銃夜はエターナルライフルを構える。

 が、


「駄目ですよー!!」


 フリーデンが大の字で銃夜の前に立ちはだかる。


「ユキヒメさんにあたっちゃうじゃないですか!!」


「あー確かに……じゃあどうすりゃいいんだよ?フリーデン?」


「うーん」


 捕らわれているのがユキヒメなので、あまり心配しないで、銃夜とフリーデンはゆっくり考える。


 その頃、ユキヒメは、

(ちょ、あいつら〜はぁはぁ……)


 僅かな糸の隙間から銃夜達の姿が見えた。

 が、そのビジョンは高速で次の映像に変わった。


(う、うわぁぁぁぁ)


 何か揺れている感覚に陥るユキヒメ。


「あ、あいつ逃げたぞっ!」


 と、銃夜はフリーデンと女郎蜘蛛を追いかける。


「ま、まってぇぇぇぇ」


 フリーデンは体力がないらしい。

 すぐに石にこけて地面に向かって真っ逆さまに倒れる。


「フリーデンっ!!」


 銃夜は走っていた足を一度止める。


「私はいいから早く行ってください!!後で絶対追いつきますから!!」


「おう!!!」


 停止していた足を再び動かす。


 やがて、女郎蜘蛛は目的地に到着する。

 場所は森の最深部にある女郎蜘蛛の巣だ。

 少し、洞窟っぽくなっていて中はそこら中に糸が張り巡らされている。


 恐る恐る洞窟内に足を入れる。


 すると、糸のトラップが発動する。


「しまっ―――」


 銃夜の足首に糸が巻き付きすぐに吊るされてしまった。


「うわぁぁぁぁ!!!」


 洞窟の天井に女郎蜘蛛は這っている。

 見事、天井に吊るされてしまった銃夜はギロリとした女郎蜘蛛の目と合った。


 女郎蜘蛛の上半身は裸の女性で、胸なんかは完全に露出している。

 が、女郎蜘蛛の赤い目は銃夜を恐怖へとおとしめた。


 シュルシュルとした長い舌はまるで蛇のようで、丸呑みされるカエルの気持ちがわかったような気がした。


 しかし、銃夜はただされるがままのカエルではない。

 抵抗することを諦めていない。


 エターナルライフル(ショットガン)で女郎蜘蛛の顔面を撃つ。


 このことを予想していなかったのか女郎蜘蛛はもろに食らってしまって一瞬ひるむ。


 この隙に銃夜は糸の脱出を試みる。

 糸をエターナルライフル(ショットガン)を足首を拘束している糸に向けて発砲する。


 そして、糸がちぎれる。

 先程は距離があったんで、糸が切れなかったが、今度は至近距離でのショットガンだったので、意外にも簡単に切ることができた。


 吊るされている状態で糸を切ったため、そのまま真っ逆さまに落ちる。


 が、女郎蜘蛛が張り巡らせたであろう糸に捕まり、着地。


「っぶねー」


 銃夜はそのまま壁に張り巡らされている糸をつたって女郎蜘蛛へと近づく。


 すると、女郎蜘蛛は自分の足を剣のように振り回してきた。


 上体を反らせながら避ける銃夜。

 今度は、ショットガンで胴体を狙ってみる。

 ドンッとショットガンを胴体に当てた。


 中から、緑色の液体がジョボジョボと下へと流れていく。


「がぁぁぁぁ!!!!!」


 どうやら、効いているようだ。


 女郎蜘蛛は我を忘れ、怒りに身を任せ、2本の足をまるで、双剣のように扱う。

 これまた、華麗に避ける銃夜。


 しかし、今度はバランスを崩したのでそのまま下に落下する。


 落下する瞬間、銃夜は女郎蜘蛛から出ている糸を引っ張った。


 よって、道連へという形で女郎蜘蛛も落下する。


 銃夜はドンッと床に叩きつけられた。

 それは、女郎蜘蛛も同じである。


 すぐに体勢を立て直す二人。


 女郎蜘蛛の方が僅かに速い。

 落下の際銃夜が女郎蜘蛛の下敷きになったせいだ。


 女郎蜘蛛は、「ゔゔぇぇ!!!」と、口から大量の小蜘蛛を放出した。


 その小蜘蛛には一体一体毒を持っていて非常に危ない。


 さらに厄介なのはその量だ。

 絶対命中で発砲したら確実に当たるのだが、数が多すぎて全てを殺しきれない。


 数百匹というグロテスクな光景を目の当たりにし、精神状態にも異常をきたしている。


 そして、銃夜はその大量の群れに襲われてしまった。

 プチプチと銃夜の体内に毒を注入していく。


「ぐわぁぁぁぁぁ!!!!!!」


 悲痛な叫び声を上げた。


 全身に小蜘蛛がびっしりと、這っており、全身がむず痒い。


 やがて、小蜘蛛達は女郎蜘蛛の命令を聞き、一旦銃夜から離れた。


 どうやら、女郎蜘蛛は銃夜がもがき苦しんで死ぬ姿が見たいらしい。


 銃夜の意識が朦朧もうろうとしている中、目に映った光景は「ぐへへへ」と下卑た表情を浮かべる女郎蜘蛛だった。

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