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第30話 早く猫耳を触りたい

「と、まぁ、前世ではこんな感じ」


 銃夜は自身の過去について話し終えた。


「ぞ、ぞんな過去があっだどは〜」


 アイリスがハンカチを持ってギャンギャン泣く。


「おい!今の話に泣く要素これっぽっちもなかったぞ!!」


「いやーいい話を聞かせてもらいました。メモメモ」


 フリーデンがメモ用紙に何かを書いている。

 一体何を書いているのだろう?と、思い、銃夜はメモ用紙に視線を向ける。


「って……おい、ただ絵描いてるだけじゃねぇか!!」


「いえいえ〜異世界人のジューヤさんは知らないと思いますが、これはこちらの言語なのです〜」


 銃夜はバッ!と勢いよく席を立つ。


「ばっ!!嘘っ!嘘つくなお前!!絶対嘘だろ!!それ!!俺知ってるから普通に文字あるだろっ!!」


「ジューヤにもそんな痛い時期があったとはな〜」


 今度はユキヒメがからかう。

 銃夜の顔は真っ赤である。


 すると、フリーデンが、


「いえいえ、ユキヒメさん。ジューヤさんは今『も』ですよ」


「おっとーそうでありんしたなー」


「おい!お前らもういい加減にしろ!!どんだけ俺の心をえぐれば気が済むんだ!!それに、話せっつったのはそっちじゃねえーか!!」


「いやー誰も黒歴史を話せなんて言ってないよ?」


 アイリスがここぞとばかりに、押してきた。


「もう、知らん!!もう、絶対話さん!!」


 そう言い切ると急にギルドのドアがバンッ!と大きな音を立てて開いた。


「この中にスメラギ ジューヤという者はいないか?!!!」


 一人の女性がそう叫ぶ。


「はい。銃夜は俺ですけど……?」


 銃夜は手を自分の顔程の高さに上げた。


「あーいたいた」と、女性は躊躇ちゅうちょ無く銃夜の方にズカズカ近づいてきた。


「は、はい!何でごさまいましょう?」


 銃夜は質問すると、


「先の戦い、つまり、ゾンビの襲撃任務時に、類まれない貢献をしたと聞きました。そこで、貴方様に、やってほしいことがあります」


「お、俺にできるのであれば」


「この近くにアインハイトという国があります。この国は我々ヘリルスと協力同盟を取っていて今、そこから緊急要請がありました」


「ようせい?」


「はい。その要請内容は『魔族』の襲撃です」


「魔族……」


 銃夜はその聞き慣れてない単語を頭の中で繰り返す。


「はい。申し遅れましたが、私はゲミュート。現在、このヘリルス王国を束ねる王であるエンゲル様につかえる者です」


 そう、彼女は言い、銃夜の前にひざまずく。


「ちょ、ちょっとやめてください!!」


「いいえ、私は現在、ジューヤ様に頼み事をしている立場なのでっ!」


「そ、そう?ところで、『魔族』って?」


 そう言うと、横からアイリスが、


「ジューヤ、魔族を知らないと?」


「悪いかよ?」


 そして、ゲミュートという女性が魔族について話しだした。


「魔族は、この世界を蹂躙じゅうりんし続ける魔王直属の部下達のことでございます。

 特徴として、魔王に直接魔力を与えられているので多大なる魔力を有しているのです。

 クエスト難易度はS〜SSです」


「なるほどなるほど。もう一つ、なぜ、そのクエストに俺を選んだ?フリューゲルってやつの方がいいんじゃないか?」


 すると、ゲミュートは、


「いえ、私は賭けてみたくなったのです。一つの可能性に。フリューゲル様は確かにお強いですし、指導者としての器がある。しかし―――」


「やり方が気に入らないと?」


「―――はい」


「同感だ。いいぜ、そのクエストを受けよう。見ての通り、俺の仲間はちゃんと強いよ」


「はっ!」


「あと、それから、アインハイトという国についても知っておきたい」


 と、銃夜はゲミュートに説明を要求する。


「はっ、アインハイトは古くから我々ヘリルスと対等な関係を協力同盟という形で結んでいます。なぜなら、彼らアインハイトは我々ヘリルスには持ってないある特殊な能力が備わっているからです。逆もまた。」


「能力?」


「はい。アインハイト人は我々人間ではなく、猫人族と言われる種族なのです」


「ね、猫?」


「はい」


「猫耳キタァァァーー!!!」


 銃夜は両手を大きく上げ、歓喜する。


「猫、それは、我々の癒やし。猫耳、それは、カワイイ。カワイイ、それは、正義。すなわち、猫は可愛くて正義!!!!究極的モフモフぅーー!!!違うか?」


「話を続けてよろしいですか?」


 ゲミュートは一瞬銃夜を睨みかけた。


「あ、はい。すみません。どうぞどうぞ」


「猫人族の持つ能力はその第六感アナザーアビリティにあります。彼らには危機察知能力が備わっているのです。そのため、今回のような、魔族の危機察知ができたのです。報告によると魔族の到着は約2時間後」


「なるほど。あとさっき、『逆もまた』っていってたよな?猫人族よりヘリルス人が突出しているものって?」


 と、銃夜は聞く。

 なぜなら、銃夜はヘリルス人ではないからだ。

 その『能力』が必要ならば、銃夜は断らなければならない。


「それは」


「それは?」


「単に武力の発展に乏しいということです……今回の様に武力に関しての要請が度々くるのです」


「理解」


 どうやら、平気だったようだ。


 銃夜は我慢していたかのように放出する。「よっしゃぁぁー!!助けに行くぞぉぉー!!!猫耳をおさわりしに行くぞぉぉぉ!!!」


 すると、ユキヒメが「ふぅ~」と冷気を送ってきて、

「ジューヤ」


「はいっ!なんでございましょう?姫?」


「うるさいでありんす!」


「はい……」


 と、銃夜は敬礼のポーズを取った。


 それから、ゲミュートに連れられ銃夜達は正式にクエストを受けることにした。

 メンバーはもちろん、ユキヒメとフリーデンを連れて行く。


 クエスト名:カラカラと鳴り止まぬ音は、一刻として、亡霊を呼ぶ

 クエスト内容:アインハイトを侵攻する魔族の討伐

 クエスト難易度:S

 報酬金:金貨30枚


 というクエスト用紙を握りしめ、目的地アインハイトに向かうのだった。



猫は正義!!

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