第26話 キラーシャークその➁
早速、銃夜は鑑定を行う。
【名前】 キラーシャーク
【種族】 海獣族
【性別】 オス
【レベル】 673
【称号】 シーキラー
【攻撃力】 3123
【防御力】 2551
【魔力】 5000
【スキル】 噛み砕く
目の前にはそう、記されたウィンドウが展開されていた。
見るからに数値がバグっている。
称号には『シーキラー』(海の殺し屋)と表記されている。
「何やらやばそうな雰囲気」
キラーシャークは銃夜達の周りをグルグル泳ぎ、様子を伺っている。
銃夜はエターナルライフルを取り出す。
「手始めにあいつにぶっ放す!」
銃夜はエターナルライフルの引き金を引き、キラーシャークの装甲を打ち破った。
「キュイイイン!!」
キラーシャークはそう唸る。
サーペント戦のときより銃夜の火力が上がっている事がわかる。
だが、HPが果てしなく多く感じる。
キラーシャークは怒りに身を任せ、再び、ジャンプし、銃夜に狙いを定める。
が、その躍動は停止していた。
「やれやれ、何を手こずっておる。一発で仕留めにゃ」
そこには以前戦ったときのような大人びたユキヒメの姿があった。
どうやら、氷魔法でキラーシャークをカチコチに凍らせてしまったらしい。
氷は根のようにはって水面とキラーシャークを結合している。
氷漬けにされたキラーシャークはユキヒメの合図によって氷ごと粉々になってしまった。
その様はまるで手品でも見ているかのようだった。
「まさか難易度S級のモンスターをいとも簡単に葬り去るとは」
そう銃夜が言っているとユキヒメの周りに白い霧のようなモヤモヤが発生する。
消えたかと思えばユキヒメは再び幼子の姿をしていた。
「ふぅ~やはり、これは疲れるでありんすな」
「そうなの?俺と戦ってた時は平気そうに見えたけど?」
隣で「うんうん」と頷くフリーデンと共に謎を探る。
「大きくなる時に魔力を消費し、さらに、さっきのような絶大な広範囲魔法を使うとなればそれなりの魔力が必要になるでありんすよ」
「なるほどよ」
フリーデンも「ふむふむ」とすかさずメモを取る。
今の会話に果たしてメモは必要だったのか。
そして、その紙とペンはどこからだしたのか。
「さて、事も終わったことだし、ヘリルスに戻るとするかのー」
「さーて帰ろー―――じゃないんだよ!!」
銃夜のノリツッコミも切れ味がだんだん向上してきた。
「なんじゃ?もうキラーシャークは倒し終わったんでありんしょ?」
「え?もう終わり?今回、俺出番なかったくない?」
「た、たまにはこうゆーのもーねーユキヒメさん?」
「うむ」
「トホホ」
そう言い残して、ヘリルスに帰るのだった。
帰っている途中、夕日に照らされる銃夜の背中は明らかに沈んでいた。




