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第9話 唯一の方法

(まず第一目的はエターナルライフルを手に入れること。

 ま、でもすぐに手に入るだろう。)


 銃夜は大きく息を吸い込んだ。


「ルーナァァァァァァァァーーーー!!!

 いるぅんだろぉーーっ!

 隠れてないでぇーでてこいよぉーー!」


 反応がない。


「おおおーーいいーーー!

 いいのかぁー?!!ヘリルス王国の兵士さんが一般市民を助けないでぇー!」


 やはり反応がない。


「兵士といえど所詮この程度だわなぁーー!

 っていうかっーーー!本当に兵士なのかぁーーー?!!」


 無反応。


(まじか…どんだけ戦いたくないんだよ…)


 もう心が折れる寸前。

 だが、あと一押し。


「あーあーそうゆう態度とんだぁー?

 あもーいいやーお前もうこの旅のパーティーメンバー削除するわー」


 そしたら、草むらが一瞬ビクンッと動いた。

 次は、ガサガサと音を立て始める。

 その後、草むらの中からひょっこり水色の頭のルーナが顔を出した。


「もぉーなんなんですかぁー私はできる限り無駄な戦闘を避ける人間なんですぅー!」


 と、ルーナは顔を膨らませて言う。


 なんか怒られた。

 いやいや無駄じゃないし。今超ピンチだから。


「お前今のでもうバレたよ」


「あ……」


「お前ももう道連れだから」


 サーペントは銃夜からルーナに照準を変更する。


(こいつあれだ。やっぱドジというかどっか抜けてるよな……)


 と、銃夜は頭を抱える。


 いやいや違う作戦を実行。


「ルーナぁーサーペントをできるだけ引き付けてくれぇー!」


「ええーそ、そんなの当然嫌ですよぉー!」


 もう既に涙目なルーナ。

 銃夜は手を合わせて再びルーナにお願いする。


「おねがーいできるだけ遠くまで♡」


 我ながら渾身のつぶらなひとみである。

 目はまん丸く、超上目遣いで。


「え、キモ」


(ルーナよそんな真顔に戻らないでくれ……)


 サーペントがルーナに向かって突進する。

 そして、ルーナが剣を鞘から抜き取り剣を振り回しながら、


「やばいやばいこっち来ましたよぉー!!」


 と、慌てふためいている。


「ジューヤさん保証してくださぁーい!絶対生きて帰るってぇー!!」


 銃夜は二本足でドンと構え、手をおでこにあて敬礼のポーズを取る。


「了解したっ!」


 さて、ルーナがサーペントを引き付けてる間に

 銃夜は、エターナルライフルを取りに行かなければならない。

 銃夜は走る。泥濘ぬかるんだ森の中を。

 泥濘ぬかるんでいるので足が重く感じる。

 サーペントにエターナルライフルが目的というのがバレないように、一刻も早くいかなければならないのに足が思うように動かない。


 汗がほとばしる。


 ジメジメとした日本の夏を思い出した。

 そう、こちらがわに転生してくる前も蒸し暑くジメジメしていた。

 あの日、銃夜の命日、中二病的欲求が覚醒し、意味わからない行動をとって勝手に死んでいったあの日。


 こここそ、走らなければ、こここそ中二病的欲求を覚醒させなければ。

 でなければ異世界転生で得た能力が無駄になってしまう。

 ここに来た意味が3年間レベルを上げた意味がなくなってしまう。


 ―――走れ。


「くっそぉぉぉぉぉーー!!!!

 到達ぅー!エターナルライフル確保ぉー!」


 ようやく銃夜はエターナルライフルを取り戻しすぐに装備する。

 戦闘態勢は完璧だ。


 銃夜がルーナの方向に目を向けると、ルーナは泣き叫びながらそして、剣を振り回しながら走っている。

 アイリスは未だにサーペントに巻き付かれ拘束されている。

 銃夜は下からアイリスの赤毛がちらりと見えた。

 ギリ生きていそう。


 サーペントが動く度に森の景観が次々と破壊されている。

 そして、空高い場所で赤毛のアイリスは振り回される。


(やばい…吐くっ…)


 アイリスは手で口を押さえ目を回している。

 そろそろ限界のようだ。


 そして、銃夜が動き出す。


「ルーナぁぁー!!サーペントをこっちに持って来いっ!」


「はぁ、はぁ、はぁ、了解ですぅー!」


 ルーナはちょうどシャトルラン100回目を超えたような感じで、腕をブラブラとぶら下げ、足はどこへ向かっているのか分からず、一步を踏み込む度に汗がそこら中に散らばる。

 顔を真っ赤に染め、まるで熱でもあるような熱気と疲労感をルーナから感じ取った。

 こちらも既に限界の域に達しているようだ。


 ルーナがくるりと進行方向を変える。

 サーペントも当然ルーナを追うために180°くるりと回転する。


「はぁ、はぁ、はぁ、ジューヤさぁーん行きますよぉー!」


「さぁ、来いっ!」と銃夜はニヤリとする。

 だが、銃夜の目は覚悟が決まっていた。まるで、カジノでオールインするような、そんな賭け事に関する覚悟だ。


 さぁ、どんどん迫ってくるルーナとサーペント。

 彼と彼女と蛇の距離はおよそ、3分の1程度の内分された距離だ。

 1の距離はルーナとサーペントで3の距離はルーナと銃夜だ。

 ルーナを軸に展開している。


 銃夜はエターナルライフルを通常のアサルトライフル系で、重心を低くし、引き金をがっしり構える。


 サーペントは何かを感じ取ったのか急に、狙いをルーナから銃夜に変更。

 刹那、サーペントの頭はシュルシュルとルーナを追い越していった。


(まずい、予想以上に素早いっだが、覚悟はとっくに決まってんだよっ!!)


「ルーナぁぁ!!伏せろぉっ!」


「え?」


 瞬間、銃夜のライフルの射程に入ったサーペントに向かって引き金を引く。

 忘れてはならない。サーペントの皮膚は頑丈でエターナルライフルの弾丸が通らないことを。

 だが、それは既に銃夜は海馬に嫌と言うほど記憶されている。

 この方法しかないと。

 唯一の方法だと。

 だから、ベットしたのだ。

 銃夜自身では信じられない『魔法』の力に。


 銃夜は引き金を引くと同時に、深呼吸をし、身体の駆け巡っている魔力の流れを感知した。


 叫んだ。


「エクスハティオぉぉ!!!」


 瞬間、エターナルライフルの胴体そして、銃口、銃口の延長線上の空中に赤い半透明の魔法陣が形成された。

 その魔法陣は、円形でよくわからない古代文字の羅列が円上を回っていた。


 銃夜の弾丸はその半透明の魔法陣を突き抜け、サーペントに直撃する。


 見事、サーペントの顔面に着弾。

 顔面は爆破され、思いっきり吹っ飛んだ。

 現在のエターナルライフルはまさに『大砲』である。


 そして、シュルシュルとアイリスを拘束していた緑色のサーペントの尻尾がほどける。

 瞬間、アイリスは空中に放り出された。


「う、うわーっ、ジューヤぁーキャーッチ―!」


 銃夜は空中を舞ったアイリスをお姫さま抱っこで華麗にキャッチ。


 勢いよく吹っ飛んだサーペントの頭が銃夜の足元をコロコロと転がる。

 例によって、吹っ飛んで切り離された胴体と首から真っ赤で生臭い噴水が上がる。


 銃夜、アイリスそしてルーナはその血で真っ赤に染まった。

 ただでさえ真っ赤な髪の毛のアイリスは更に赤黒く染まっていた。


「うげっ…」という顔をする銃夜とアイリスはさらに、その横でシャトルラン100回を走りきって気絶しているルーナを確認し、そのシュールな絵面をお互いの目を見ながら「ふふふっ」と微笑みあった。




お読みいただき、ありがとうございます。


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