第105話 ペチペチ
「粗茶ですが」
準備が出来たので、私は4人にお茶とお茶請けを振舞う。
イギリスから来てるから、最初は紅茶にしようかとも思ったんだけど、結局は緑茶にしている。
折角日本に来たんだから、日本の物を味わって貰おうと思って。
それに紅茶を出しても、本場……なのかな?
良く分からないけど、好んで飲んでる人達の物には敵わないだろうし。
日本のお茶を出すのが一番無難だよね。
「あらあら、体に染み渡る香りねぇ」
「本当に、素晴らしい香りです」
「うーん、大人の味って感じね」
「独特な感じですけど、嫌いじゃないっすね」
4人が緑茶を口にする。
おおむね好評の様だ。
「マヨ茶はないのか!」
「ある訳ないでしょ」
「相変わらず、ぴよちゃんは愉快っすねぇ」
ミノータさんがぴよちゃんを抱え上げ、膝の上にのせてなぜなぜする。
性格は兎も角、見た目は可愛らしく手触りもいいので、ぴよちゃんは女性人気が高い。
「胸が重いんじゃい!乗っけるでない!」
ミノータさんは凄く胸が大きい。
そのため膝上に抱えたぴよちゃんの頭の上に、超重量のそれが少しのしかかっていた。
ぴよちゃんはそれをぺちぺちと羽で払いのけ様とするんだけど――
「あはは、くすぐったいっすよ。ぴよちゃん」
――大きなおっぱいが大きく揺れるだけで、すぐぴよちゃんの頭の上に戻って来る。
いや、凄いわ。
なにが凄いって、胸ってこんなに揺れるもんなのねってもんよ。
言うまでもないけど、私の胸ではこのアクロバットな動きは起きない。
羨ましい限りである。
因みに、この豊満なお胸の持ち主であるミノータさんは、こう見えて気高き翼のメインタンクを務めてるそうだ。
きっとこの大きな胸で敵の攻撃をボヨンといった感じに受け止めているのだろう。
いやまあ、そんな訳ないんだけど。
どうしてもそういう想像しちゃうわよねぇ。
「ミノータ。ぴよちゃんが嫌がってるでしょ。私に寄越しなさい」
エリスさんがミノータさんからぴよちゃんを取り上げ、自分の膝の上に置く。
彼女の胸はそこまででもないので、のし掛かる事なくぴよちゃんはその膝に収まっている感じだ。
別に小さい訳ではないけど、どうしてもミノータさんとのボリュームの格差は感じてしまうわね。
「まったく、マヨもでんくせに無駄に発達しおって。迷惑極まりない!」
「ほんとよねー」
「いやいや、マヨネーズが胸から出てきたら、それもう人間じゃないっすよ」
「なら人間など辞めてしまえい!」
相変わらずぴよちゃんは無茶苦茶を言う。
胸からマヨネーズを出すだけの為に人間やめるとか、マヨラーのもんちゃんですら躊躇うレベルよ。
たぶん。
「ふふふ、若いって本当に素晴らしいわねぇ」
ぴよちゃん達のおバカなやり取りに、ピナーさんが笑う。
見てる分にはちょっと上品なおばあちゃんって感じなんだけど、実は彼女、気高き翼のギルドマスターだったりする。
しかもレジェンドスキル【聖女】持ちの。
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