駄文21
買い物終わって帰る途中、人気のお菓子が売り切れて泣いている女の子と宥めるお母さんを見掛けて買い物袋の中にあるお菓子と女の子が指差すお菓子が同じ事を確認してしまった。
「これどうぞ」
「「えっ?」」
「お兄ちゃんくれるの?有り難う~」
女の子が嬉しそうに笑い受け取ってくれた僕も嬉しくなる。
「この子ったら、あのお金払います」
「お気になさらず、今日遊びに来る予定だった友人の好物だったのですが急な予定が入ったとかで来れなくなってしまったので、僕は甘いものは得意ではないので、この子に笑顔で食べてもらった方が僕も助かりますから」
苦笑しながら腰を降ろして女の子と目を合わせて
「お母さんを困らせないようにね、今回はたまたま僕が居たけど、どうしようもない時の方が多いからね?」
難しい顔をする女の子を見て苦笑を深めてしまったけど、まだ小さいし仕方ないか
「では、僕はこれで失礼します」
これで一善かな?いや友人に嘘吐くから一悪でプラマイゼロか、なんて考えながらデパートを出て、これから来る友人に電話をかける
「あっそろそろ着くかと思ったんだけど今どの辺?あと悪い、頼まれてたお菓子売り切れで買えなかった(あと30分くらいで着くわ、あとバレバレだぞ?お前が買っとくって言って買えなかった事ないだろ、また買えなかった誰かにやっちまったんだろ?お人好しもいい加減にしとけよ?)嫌々普通に買えなかっただけだよ今人気あるの知ってるだろ?(はぁーまぁいいや、んじゃあとでな)おう、じゃぁあとでな」
電話を切って、首を傾げる
「お人好し?」
何を言ってるんだか、全部俺のためなんだから、その言葉は違うだろ、んじゃま待ち合わせ場所に向かいますか。
待ち合わせ場所に到着して暫くすると道路の向かい側に友人が立っているのが見えた、ん?偶然だな、さっきの女の子とお母さんがいる、?あの車おかしいぞ、此方に、あの子達が轢かれる!そう思ったら走り出して母子を突き飛ばして助ける、あっ擦り傷付けちゃったけど仕方ない、助かって良かった、と考えた所で僕の意識は無くなってしまった。
ん?生きてる?体動かないけど何とか目を開ける、こいつ何泣いてんだ?痛みもないし大袈裟なんだよ、あの子は此方見てないな、よしよし、あー以外と悪くないなこういう終わりかたも、でも最後にこいつに言うことあるんだよな
気づけ!気づけ!気づいた!口を動かすが小さい声しか出ない、耳を寄せてくれたプッ泣き顔ひでーな
「嫌なもの見せて悪かった」
くそっ、時間ないな
「お前と親友で良かった」
キツいなこれ言うの
「俺の事は忘れろ、俺はお前を呪いたくない」
何とか言い切れた!最期の頼みだし俺の事なんて忘れちまえ頼む!
「バカやろ、忘れられるか!こんなもん見せやがって、ふざけるな」
だよな、もうなにも言えそうにないし目も見えない――終わりか。
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「残念!もう一度生きるんじゃ」
「はぁ?!」
えっ?いや俺死んだんだよ、な?あんな事言っといて、生きてました~なんて恥ずかしすぎるんですが?!いや生きられるなら嬉しいんだけどね?!
「かっかっかっ
混乱しとる混乱しとる、お主はちゃんと死んどるから恥ずかしい思いしないですむぞ良かったの~」
ん?馬鹿にされてるというよりも見世物観てるような感じか?ってかなんだこの人?普通の人間じゃないだろうし死んでるなら最初に行くとこは?三途の川渡った覚えないけど地獄の閻魔様か?
「誰が閻魔じゃ!あんな陰気な奴と間違えるとは失礼な奴じゃ、冷静になるの早すぎんかお主」
髭生えてるし当たってると思ったんだけど外したか、初めてだったけど死ぬ感覚凄かったしあれ感じたら納得するしかないというか
「髭だけで閻魔と思ったんか、所でお主の考えてること読んどるんだが反応ないのは何でじゃ?」
口開かないでも勝手に読み取って答えてくれるし楽だな~とは思ってますよ?それで俺に何かご用でもおあり?
「かっかっかっ面白い奴じゃ、では説明するぞ?お主ら風に言うと虫の群れの観察をしとったら一匹色が変わっていて面白い動きをするやつがいて興味を持ったがすぐに死んでしまった、それではつまらんので別世界で生きなおしてもらってそれを観察しよう!ということじゃな」
はぁ、生き返らせてはもらえないのはできないから?生きなおしの拒否権は?あとはその別世界でやらされる事とかあるんですかね?
「生き返らせる事はできるが儂が怒られるのでするつもりはないぞぃ、拒否権?お主は虫に人権を認めるのか?別世界でやることはないお主の好きに動け、飽きたら観察やめるだけじゃしの」
観察やめる=おれの死になるのは嫌なんですがそこはどうなってるんですかね?
「こういう場でもない限り群れの中の一匹を潰すのは手間がかかるし群れごと潰すと怒られる、面倒臭い、そんな手間かける価値は無い」
なるほど、納得いく理由だ、最後に行く世界の基本情報と俺の頼みを叶えるかはともかく聞いて欲しい、あの事故現場に居た人全てがあの事がトラウマや気に病まない様にしてほしい、あとあの車の運転手が世間に指差されないようにしてほしい、この二つが俺の願いだ。ん?ちょっと驚いてる?
「世界は大人気の剣と魔法のファンタジーじゃな魔物もダンジョンも存在し多様な種族が居る数が多いのは人間、獣人、虫人じゃな、お主の願い一つ目は叶えてやろう、だが二つ目は何故じゃ?お主を轢き殺したんじゃぞ?」
一つ目は絶対叶えて欲しかったんで本当に有り難う御座います!二つ目に関しては、もう俺死んでるし、あの人なんか持病合ったんでしょ?苦しそうにしてたし、持病持ってるのに世間から後ろ指指されて生きてくの辛いでしょ、そんで追い詰められて自殺なんてなったら俺が嫌なんで
「かっかっかっかっかっ!良かろう!二つ目の願いも叶えてやろう、今の儂は機嫌が良い!お主が行く世界で便利な力を身につけられるようにしてやろう!」
お~また意識が遠くなってく、あっ記憶どうなるか聞いてなかったけどまぁ良いか、もう死んでるわけだし。
「かっかっかっかっかっかっ」
「随分気に入った様ですね」
「のう?」
「戦いには向かない彼に期待するのは酷だと思いますが?」
「儂もそう思うがもう種を植えてあるんじゃ」
「はぁ、気に入られてしまった自分を恨んでくださいね善一さん、御武運を」




