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134 北米ギルド内



アン、アベルそしてジョーの共通認識。

ジェニファーの回答でわかったこと。

このフロアボスはオーガジェネラルという魔物がいるということ。

そして、ジェニファーは生きているということだ。

ということは、問題なくクリアできる。

何度か来たことがあると言った。

その言葉だけでどれだけ安心できるか。

それならば、俺たちの戦いの時に手出ししなかったのも理解できる。

アベルたちは妙に納得した。

だが、ジェニファーは本当にケインが要請しなかったら手を出さなかっただろう。

もし、誰かが致命傷を負っても手助けしなかったかもしれない。


ケインたちは少し移動して、ボスの扉の前で休憩することにした。

ケインは自分の荷物入れから回復薬などを取り出してみんなに配る。

自分も魔力回復薬を飲んでいた。

「ふぅ・・身体が軽くなるよ。 前の世界では医者通ってもこれほど良くならなかったしな」

「そうそう、高い医療費払ってもあまり意味ないんだよなぁ。 だから俺なんてほとんど病院は行かなかったよ」

アベルとジョーが笑いながら話していた。

ジェニファーが自分のアイテムボックスから食事を取り出してみんなに配っている。

ケインはそれを見ながら思う。

こういった気配りというか・・できるんだよな。

なんだろうな。

・・・

・・

「さて、みんな休憩できたか?」

ケインがみんなを見渡して言う。

「もちろんよ」

「OKだぜ!」

「任せろ!」

みんないい顔をしている。

ケインはジェニファーを見てうなずくと、ジェニファーも微笑む。

「よし、行くぞ!」

ケインはそう言うと、みんなでボスの扉の前に立つ。

ケインがゆっくりと扉に手を当てて押し開けて行く。

重そうな大きな扉がゆっくりと開かれていった。

このフィールドには、ケインたちのパーティの他には誰もいない。



<北米ギルド:テツたち>


俺が見に来た人、ジェニファーは今ダンジョンにいるようだった。

はっきり言って暇だ。

フレイアと一緒にギルド内で飲み物を飲んでいた。

俺はコーヒーを飲む。

フレイアも俺のコーヒーを一口飲んで、

「何これ? 苦いわね。 薬湯か何かなの?」

どうやらコーヒーが苦手みたいだった。

「いや、これはコーヒーって言って・・あれ? 俺がいつも家で飲んでただろ?」

「そうだったかしら?」

そっか、フレイアはお茶ばかりだったからな。

俺はフレイアと何気ない会話をしながら、ギルドで時間を潰していた。


ギルドの中を見ると、かなりの人が行き交っている。

年齢層もバラバラだ。

ただ、子供たちの比率が高いように感じる。

まぁ、ゲームなんかだと子供の方が適応が早いからな。

ギルドの入り口が開き、少し賑やかな連中が入ってきた。

「・・だろ? 俺がやったんだぜ」

「さすがだな、ダニエル」

「まぁね。 それよりも日本にある帝都って街は凄いらしいぜ」

「ダニエル、日本はもうないぜ。 アメリカもな」

「ま、どっちだっていいさ。 俺はアニメキャラが好きなんだよ。 そのうち日本の女の子たちでもゲットしに行くかな」

「いいね、俺も賛成」

・・・

何やら軽く明るい会話が聞こえた。

高校生くらいだろうか。

その若者たちが片手を挙げる。

「よう、マシュー! またレベル上げかい?」

「ダニエル! そうさ、もう少しでレベル30に到達しそうなんだ」

「ヒュー、やるねぇ。 俺たちも、うかうかしていられないな」

マシューとダニエルと呼ばれるパーティが明るく話していた。


俺とフレイアから少し離れたところで座り、話をしている。

会話がところどころ聞こえてくる。

少し聞き耳を立ててみた。

「・・ダニエル、知っているか? 今、ケインのパーティがダンジョンに潜っているぜ」

「あのポリスか? 別にいいじゃない」

「あぁ、それは俺もどうでもいい。 だが、ジェニファーが一緒に行っているんだ」

「え? ジェニファーがか?」

ダニエルが驚いていた。

「マシュー、ジェニファーって誰ともパーティを組んだことなかったんじゃないか?」

「そうなんだよ。 それがケインの奴と一緒に行っているんだ」

マシューが言う。

・・・

二人とも、少し考えていたようだがダニエルが言葉を出す。

「ま、別にどうでもいいさ。 それよりマシュー、ここだけの話だが・・」

ダニエルが小さな声で話し出す。


俺にもはっきりと聞こえるわけではないが、ところどころの言葉を拾うことができる。

「・・でさ・・武装ロイドって・・・なんだよ」

「あぁ、俺も知ってる・・あの戦い・・カッコよかった・・」

・・・・

・・

よくわからないな。



最後までお読みいただき、ありがとうございます。


これからもよろしくお願いします。


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