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女神のお気に入り少女、異世界で奮闘する。(仮)  作者: 土岡太郎
第9章 少女激闘する(予定)

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333話 激闘開始!




 前回のあらすじ


 シリアスばかりで面白くもオチも無かったので、今回からまた茶番を入れることになった。


 ###


 ある日、ソフィー、アフラ、ノエミはマオに呼び出されていた。

 その理由は、自分のチームへの勧誘であったが、ソフィー達はそれを断る。

 話はその後から始まる……


「誰か! 誰か、坊やを助けてください!」

「この子供の命が欲しければ、今すぐ金と食料をもってこい!」


 暴漢が幼い子供を人質に立て籠もり、金と食料を要求している。

 母親が周囲に助けを求めるが、誰も厄介事に関わりたくないのか相手にしない。


「冷たい人達ね! こうなったら私が助けに行くわ!」

「待てい!」


 その様子に業を煮やしたソフィーが、子供の救出に向かおうとするとマオに制止される。


「マオちゃん!? どうして止めるのよ!」


「今、オマエが飛び込めば、暴漢はカッとなって子供に危害を加えるだろう。ここは我に任せておけ」


 マオはそう言うと、近くに置いてあるドラム缶に近づいて行く。


「ご主人、ちょっと拝借」


 そして、側にいた持ち主と思われる男性に声を掛けると、着用していたマントを脱いで、そのドラム缶の中に投入する。


「冒険者にとって、装備は正しく命を守るための大事なもの…。それを惜しげもなくペンキにつけるなんて……」


「どうしたの、アフラ!? いつも脳天気な口調と台詞しか言わないアナタが、そんな流暢に説明するなんて!? いくら、茶番でもキャラは守りなさいよ! ”お腹へったよ~”って、言いなさいよ!」


 アフラが急に流暢に解説を始めたので、ソフィーは思わずツッコミを入れてしまう。

 そうこうしている内に、マオはペンキで黒く染まったマントを着用する。


「見て! ペンキで真っ黒になったマントを着用して牧師になったわ。確かに、暴漢を刺激しない姿は牧師かもしれないわね」


「ちょっと、ノエミ! アンタまでどうしたのよ? アナタはいつも言葉数が少ない語尾に”…”が付く無口キャラでしょう!?」


 ソフィーは続けて、普通の語り口になったノエミにツッコミを入れた。


 黒い牧師服に見えるマントを着用したマオは、ノエミの説明通りその姿は牧師に見えるではないか!


 しかも、首からはフェミニース教における十字架に代わる聖印が掛けられており、左手には聖書が持たれている。


「牧師服はこの際百歩譲るとして、聖印と聖書はどこから出てきたのよ!? そもそも、どこの世界に幼女の牧師がいるのよ!?」


 ソフィーのツッコミを無視して、アフラとノエミは台本通りに台詞を続けた。


「「なんて冷静で、的確な判断力なの!!」」

「いや、ちょっと無理がない!?」


 声を揃えてマオを称賛する二人に対して、ソフィーはとりあえずツッコみを入れておくことにする。


「突発的な出来事で、すぐにテンパる紫音さんとは違うわね」

「それは、私も同意するわ!」


 ソフィーはノエミの最後のセリフには、全面的に同意した。


 ###########



 各指揮官の指示の下、参加者たちはデビルロード砦に近づいていく。

 すると、砦からは四天王三体と一般個体、そしてリーベのゴーレムが迎撃の態勢を取り始める。


「どうやら、王は出てきていないようだな。こちらとしては、ありがたいが……」

「予備兵として、温存しているのかも知れないな」


 ユーウェインの言葉に、スギハラがこのように答えた。


「確かに、そういう可能性もありますね。そうなると、少々厄介かもしれませんね。我々は王がいつ出てくるかと意識を割かねばなりませんし、出てきた時に戦力を急いで割かねばなりません」


 エドガーは、スギハラの意見に賛同して懸念を示す。


「こっちには、遊ばせておく戦力はないからな。臨機応変に戦力を割り振るしかないだろ」


 タイロンの言う通り、数的には人間側が多いが、戦力的には魔王軍の方が高いと言わざるをえない。


「臨機応変か… 作戦とは言い難いな…。まあ、やるしかないな!」


 ユーウェインはそう言いながら、剣を構えるとスギハラ達は作戦通りに配置につく。

 砦の入り口付近にいたゴーレム達とオーガ達が動き出し、それに呼応するように四天王も動き出した。


 ゴーレムとオーガ達は、前衛として冒険者や兵士達の前に立ち塞がり戦闘が始まる。


「行くぞぉー!!」


 ユーウェインは、号令をかけると同時に駆け出してオーガ四天王の一体に向かっていく。

 他の兵士達もそれに続くように走りだすと、オーガ達に斬りかかっていった。


 シオン、ユーウェイン、スギハラが四天王をそれぞれ受け持ち、レイチェル、タイロン、エスリン、クリムゾン団長アーネスト・スティールが副官と対峙して、クリス、エドガー、リディアは四天王と戦うものを援護する。


「さあ、いでよ! ゴーレム6号「634(ムサシ)」!!」


 アキがエメトロッドを掲げると、ゴーレム生成陣からアイアンゴーレムが出現した。

 アイアンゴーレムの<ムサシ>は右の武器は太刀であり左は脇差を装備しており、所謂二刀流スタイルである。


「ムサシ! 攻撃するダス!!」


 アキの命令により、ムサシが2本の大太刀を振りかざして、オーガに襲いかかった。


 そして、リーベのゴーレムを受け持つのは、”ゴーレムキラー”のアビリティは持っていないが、今や天敵となっているアフラである。


「いっくよーー!!」


 彼女は元気よくゴーレムに走り出す。


「にゃにゃ!?」


 ――が、急停止する!

 何故なら、彼女の前には


「アナタの相手は私よ」


 彼女と同じく格闘家のサタナエルことエマが立ち塞がったからだ。


 同じ格闘家の彼女と戦うことに、本能が疼くのか笑みを浮かべると彼女の挑戦を受けるアフラ。


「サタナエルのお姉さん……。相手にとって不足は無いよ!」


 そう言って、彼女は構えをとると、サタナエルも拳を構えて迎え撃つ準備を始めた。


「あの子! 何を勝手な事をしているのよ!」


 その様子をアリシアの護衛として、少し後衛で見守っていたソフィーが怒りの声をあげる。

 そこに慌てて、ムサシの目標をリーベのゴーレムに変更したアキが神妙な面持ちで、まるで解説役のようにこのような懸念を口にしはじめた。


「これは… アフラちゃんは、不味いかもしれないね……」

「え!? アキさん、それはどういう事!?」


 ソフィーが聞き返すと、アキは神妙な面持ちのままこのような事を真面目な顔で言ってくる。


「このままでは… アフラちゃんは<チャック・ノ○ス>されてしまうかもしれない!!」


「?! ………… !? ちょと、眼鏡先輩! “<チャック・ノ○ス>されてしまう”って、どういう意味よ!? そもそも<チャック・ノ○ス>さんって誰よ!?」


 ソフィーの疑問への答えは次回!!



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