陸軍の特性
イ)前提説明
軍種には大きく三つ、陸軍、海軍、そして空軍があります。
先ずは最も基本的な存在である陸軍から見ていきましょう。
ここでは、その基本的な違いを理解して頂くことで、あなたの的確な『陸軍』の描写を補助します。
ロ)陸軍の特性
やはり軍隊と言えばコレ、陸軍です。
全ての軍種の中で最も古くから存在し、最も基本的存在であり、国土防衛の為に必要不可欠な存在です。
陸軍は、人の軍隊です。
海軍が艦船、空軍が航空機にその戦力が根拠するのに対して、陸軍は戦力が人に根拠します。
その特性として、以下に挙げるようなものが挙げられます。
ハ)陸軍の強み
・多種多様な事態に対処出来る柔軟性。
例えば歩兵種をとっても、災害派遣から陣地防御、突撃に浸透、治安維持等の幅広い任務に対応する事が出来ます。これは陸軍が人に根拠するからであり、また部隊の編成を柔軟に変更出来る事も理由として挙げられます。
例えば、自衛隊では普通科連隊に対して戦車や特科等を方面から付加する事によって連隊戦闘団を組織しますが、後段の状況等によって柔軟に編成を変更し、多様な脅威に対処可能です。
・基本構成単位が人である事による残存性。
例えばある部隊が損害を受けて後退した時、後方の部隊から人員を配備して即座に戦闘力の回復が可能です。これを再編成と言い、戦力根拠が艦艇や航空機である海空軍では困難な行動として挙げられます。
また、作戦遂行に際して基地等の特定の根拠地に依存しない為、分散及び隠/掩蔽が容易であり、陸軍種を完全に地域から掃討するには陸軍による攻撃ないし大量破壊兵器の投入が必要となります。
・陣地構築による強靭性。
防御陣地を構築した陸軍種、特に歩兵は極めて強靭であり、極端な例を挙げると機甲打撃力の発展する第一次世界大戦期ではは一個歩兵中隊が一個歩兵師団の突撃を破砕する事が可能でした。
現代でも、適切な支援及び援護を受けた陣地は極めて強力であり、防衛力の根拠となっています。
・長期の作戦遂行が可能な持続性。
陸軍は、作戦中も随時補給や損害補填を受ける事等により長期の持続的作戦遂行が可能です。
・戦闘に最後の決を与える決定力。
陸軍を最終的に撃破出来るのは、同じ陸軍のみであり、また目標達成の為に陣地を占領する場合は必ず陸軍が必要になります。
ニ)陸軍の弱み
・地形に大きな制約を受ける。
陸軍は専ら陸上を機動する為、山岳、河川その他地形に大きく制約を受けます。
また、後述する規模的問題の為に幹線道路や鉄道等に依存しやすい事も挙げられます。
・作戦遂行の為に規模を要求される。
陸軍が作戦を遂行しようとする時、ある程度の規模が要求されます。
その為、作戦発揮に事前の準備が必要となり、機動に際しての隠匿が困難になる等の欠点が挙げられます。
まとめです
イ) この回の説明だよ
ロ) 陸軍の説明だよ
人の軍隊、陸軍。
ハ)陸軍の強み
粘り強くて決定力がある。陣地を占領できる。
ニ)陸軍の弱み
地形が邪魔で沢山人が要る。