直接照準射撃と間接照準射撃
イ)前提説明
火器の射撃方法には大きく分けて二つ、直接照準射撃と間接照準射撃があります。
ここでは、その基本的な違いを理解して頂くことで、あなたの的確な火器描写を補助します。
尚、具体的な照準の手法、特に間接照準射撃の具体的な手順や方法、種類等は後に解説する予定です。
ロ)直接照準射撃
直接照準射撃とは、射手が直接目標を確認して射撃するものであり、殆どの歩兵火器及び無反動砲、戦車砲、対戦車砲等が専ら用いる射撃方法です。
その特徴として、高精度かつ的確な射撃が迅速に行え、移動目標にも対処する事が可能で、かつその手続が極めて簡便であるという事が挙げられます。
基本的に弾道は低進或いはほぼ直進し、弾着修正も容易です。
その反面、地平線ないし水平線の向こう、ないし地形の向こう側(例えば反斜面)への射撃は不可能であり、その上射手の視界を煙幕等で妨害する事によって簡単に無力化されてしまい、また敵からもこちらを視認する事が出来る為反撃されやすいという弱点もあります。
ハ)間接照準射撃
間接照準射撃とは、射手とは別の観測手が目標を観測し、それらの情報を計算して得られた諸元を射手に与え、それを元に射撃するものであり、榴弾砲、迫撃砲、臼砲等が専ら用いる射撃方法です。
その特徴として、遠く離れた地平線外の目標が攻撃可能であり、飛翔中は地形をほぼ無視出来る上、敵から我を直接観測する事は困難であるので生存性が高い事が挙げられます。
また、信管を調整して砲弾を敵の頭上で炸裂させ、広く破片を撒き散らす曳火射撃が出来たり、複数の砲弾を同時に弾着させる事によって敵に対応させる暇を与えないままに大火力を発揮したり、歩兵や戦車や建物といった点目標では無く、ある程度の広さを持った地域目標を射撃するといった事が可能です。
基本的に弾道は山なり、即ち放物線状であり、弾着修正には観測手の観測とそれに基づく計算が必要となります。
お察しの通り、間接照準射撃では、その手続に大きな手間がかかり、移動目標を射撃するには高度な技術が必要となります。
また、砲弾が山なりに飛翔する為風などの影響を受けやすく、気象観測や複雑な計算(長距離砲の場合地球の自転まで考慮しなければなりません。めんどうくさい)が必要になります。
まとめです
イ)この回の説明だよ
ロ)直接照準射撃の説明だよ。
利点……早い安い良く当たる
欠点……滅茶苦茶遠い敵や見えていない敵には撃てない
ハ)間接照準射撃の説明だよ。
利点……地形を飛び越えて遠くの敵を撃ったり大火力を色んな方法で発揮出来るよ
欠点……遅い高い面倒くさい当たらない






