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現代兵器を運用するにあたって必要なモノ

 記念すべき一回目の記事は、現代兵器を運用するに当たって必要なものを解説していきたいと思います。


イ)消耗品とソレを運ぶ兵站

 みんな大好き兵站です。現代兵器は基本的に飛び道具であり、弾薬を消費します。そしてそれらは特殊な例を除いて殆ど金属の塊かソレを加工したものです。

 この場合、兵站には消耗品を製造する後方の工場やら人やら何やら(戦略基盤と)も含まれます。

 それだけでなく、原油やソレを加工して得られる航空燃料や軽油等(現代の兵器は殆ど軽油かガソリンで動き、最近の戦車では航空燃料でも行動できます)も忘れてはいけません。

 その上現代兵器は機械です。機械はいつか必ず故障します。その補用部品や修理体制も当然必要になります。


ロ)運用する人

 残念ながら2018年時点において完全な無人自律兵器は実用化されておらず、全ての兵器は人の手による操作/管制を必要としています。

 そして、兵器の操作員だけでなく、その交代要員、それらの要員を維持する為の兵站(衣食住&衛生関係)が必要になります。


ハ)射程を生かすための観測手段

 現代兵器の特徴として、その長大な射程があります。

 例えば最近のりゅう弾砲は、射程距離が50kmを軽く超えたりします。当然りゅう弾砲からは直接目標が見えないので、観測点(FO)が必要になります。

 この観測点(FO)から後方の火力調整所(FDC)に目標の諸元データを送って、そこから更に各砲に指示が下る訳ですね。

 空では、戦闘機に搭載される中/長射程ミサイルは、基本的に早期警戒管制機(AWACS)による管制の下で発射されます。空だから一応目標は見える(肉眼では勿論見えません)のですが、戦闘機に搭載されているレーダーでは探知範囲が狭かったり、探知できたとしてもミサイルの射程外に居る敵に存在がバレちゃったりします。

 しかし例外として、海のイージス艦による艦対空戦闘が挙げられます。イージス艦とは簡単に言うと「すごいレーダーを積んだ艦にすごくいっぱいミサイルを積んで同時にたくさんの目標に誘導できる艦」で、目標の発見→敵味方識別→事前に登録されたデータ(ドクトリン・データベース)に基づいた脅威度判定→迎撃優先順位の割り振り→(他艦艇とのデータ共有)→迎撃の実施→戦果判定

 という一連の流れを自動的に行うことが出来る艦艇なので、イージス艦そのものが敵を観測する手段として機能する訳です。

 しかし注意しなければならないのが、水平線下の敵です。

 レーダーから発射される電波は水平線の向こう側には届きません(但し肉眼で見るよりも電波の屈折率の関係で遠くまで観測できる)ので、低空を飛行されると接近されるまで敵に気付くことが出来ません。

 そこでレーダーを積んだ飛行機を空母から飛ばして水平線の向こう側を見渡そうとします。これが早期警戒機(AEW)です。(因みに戦艦の艦橋が高いのも水平線の向こう側を見る為です)

 前述のAWACSとの違いは、AEWはただ単にレーダーが空を飛んでいるもの、AWACSはレーダーと指揮所が空を飛んでいるもの、と解釈すれば大体合ってます。(まぁ最近はAEW&Cみたいな両者の中間みたいなものもあります)


 その他にも色々政治的条件とかがありますが、そこまで書いてしまうと創作の自由度を制限することに直結致しますので、割愛させていただきます。

 「これも必要やろ!」というモノがありましたら感想でお寄せ下さい。


まとめです


イ)現代兵器の運用には色んなモノとソレを運ぶ兵站とかが必要だよ!

ロ)現代兵器の運用にはそれを運用する人とそれを維持する必要があるよ!

ハ)現代兵器の射程を生かすには敵を観測する手段が必要だよ!

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