絶対に押してはいけません
掲載日:2026/03/07
不思議なお話しがありまして
その男には、こだわりのルーティンと考えがある
絶対にダメと言われるとやりたくなる考え
通勤途中にバスを降りる時、自分が降りますボタンを押すことである
その日にかぎって他人に押されてしまい、トボトボ歩いていたところ、便意を催し公衆トイレに入った
個室の正面の壁に
「絶対に押してはいけません」と書かれボタンが透明なカバー越しに設置されている。
男は躊躇せずに押す。
「なんだ 何も起こらないじゃないか。人生こんなもんじゃ」
何度も連打していると、目眩がして気づいたら、真っ暗な下水道管の中にいた。
やたらと避難して来ている人だらけだ
人々は大惨事があり避難して来たと言う。
下水道管の壁にあの言葉が張り紙され、ボタンが設置されていた。
男は躊躇せずに押す
大量の水が流れて来て男だけ、取り残され、皆流される。
男はいっそ、俺も流してくれと呟く。
何も起こらぬ日々が続き、男はルーティンを諦め長生きし、ついに、あのボタンを見つける。
押さなかった。と同時に男は平凡な人生を泡と共に消え終えた。
世の中にはたった一つの誰しもに起こる事を残し絶対はあり得ない。




